詩人:さみだれ | [投票][得票][編集] |
人は目も合わせず
彼女と語らったよ
その目には魔法がかかっていると
誰もが疑ってしまうから
彼女の晩餐
ひどく焦げ付いて
それを食べなければ明日は生きられない
そうひとりでに決めていたんだろ
だから神様は非情だと
あなたは歌うんだ!
無意識に蝕んでいたその毒が
世界を濁らせていると
静かに眠ってくれ
穏やかな気持ちを遮るものはみんな
家の中に逃げ帰ったよ
彼女の窓
訪れるミカエルの羽を大切に
箱の中に仕舞い込む
太陽が真新しいと涙を浮かべて
頬を拭う手は乾ききって
だから人は出来損ないだと
あなたは歌うんだ!
差し伸ばされた手を握り返すことを忘れて
もう二度と恋なんてしないと
けれどあなたはそれを欲しがっている!
何よりも代えがたいものをあなたは求めている!
今はまだ深い海の底で
息の仕方を思い出せずにいるけれど
あなたは知っているんだ!
あなたが目にしてきた様々なものに答えはあると
あなたは知っているんだ