君たち気づいてない死んだ魚の目ギョロりと動いて焼かれるのを待ってる君たち気づいてない昨日の若葉が風にふわりと揺れ踏み潰されたこと僕たちはみんなミニチュアの小人さ神様が覗いてる景色の目をして君たち気づいてない子供たちの声嘘に彩られ飾っているのを君たち気づいてない空の青さが心のままに移りゆくこと僕たちはみんな籠の中の鳥さ神様が覗いてる部屋の壁の模様それが瞳さ覗きこんでる僕たちはみんな覗かれている
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