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さみだれの部屋


[896] 残照
詩人:さみだれ [投票][編集]

深い眠りの底に
昨日が積もって
あなたを象る

誰かを思う
胸の温かさが
あなたのぬくもり

この手に触れて
自分を見つけたよ

約束の果てに
消えていく灯火を
あなたの命と呼ぶなら
いつまでも守っている

桜の葉が落ち
見える陽のなかに
あなたの声を聞いて
頬をなぞる雨

あなたは歩く
思い出の街路を
その先にまだ僕は
たどり着けない

2016/09/08 (Thu)

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