詩人:koca | [投票][編集] |
音符に乗って
歌うように生きて来られたら
思い出すのは
くるくる駆け回って
けらけら笑ってた
あの子の音符
彼の背中にに乗せてもらえたら良かった
あの時
奏でるのを辞めていなければ
歌うのを辞めていなければ
描くのを辞めていなければ
自分を信じていれば
彼に伝えていれば
素直に泣いていれば
素直に笑っていれば
振り返っても
痛いことばかりだよ
詩人:koca | [投票][編集] |
幸せじゃないのに
幸せな物語を書いて
それを読んだ子供達が
笑顔でハッピーになっても
作家は幸せになれなかったとしたら
恋を失っても
恋のバイブルとして崇められ
それでもその人はずっと失恋に傷付いていたのだとしたら
前向きなこととか
いい話をしたって
近頃どんどん辛くなるんだ
どうしたらいいのかな
詩人:koca | [投票][編集] |
まぶたが重いのに
いつまでも眠れないのは
何かが間違っていると
貴方が咎めるから
消えそうな想いの灯も
なぜかそのままなのは
沢山の出来事の中で
必要だと証明してくれるものがあるから
ねぇ分からない
変わりたいと願いながら
この場所から高く飛んで
私は何が得られるのだろうか
何がいけなくて
何が正しかったか
本当に誤っていたなら
ここにいる自分を認められるものは
何もないはずなのに
後ろになんか戻れない
前にも進めない
詩人:koca | [投票][編集] |
私より苦しい人は一杯いる
私より不幸な人は一杯いる
それでも自分は何て不幸なんだ
そう思ったことが何度もあった
全てが上手くいっている人なんて
一人もいないけど
きっと幸せで一杯な人は沢山いるんだと
そんな人達と
自分を比べた
人並みの暮らしが
普通が
どんなに幸せなのか
私は知らない
だから幸せになりたいって願って
何が悪いの
そう思った
酷い私
汚い私
情けない私
それでも
やっぱり願ってしまう
希望を持ってしまう
死のうとは思わない
頑張ろうと思うの
頑張ろうと思うの
詩人:koca | [投票][編集] |
電車の窓辺
通りすぎていった町が
一つの島のように見えた
ずっとあの場所で
泣き虫だった幼児期と
お転婆だった少女期
そしてあっという間に
君と過ごした時間が過ぎた
みんなあの場所で起きた事
通りすぎていった
一つの小さな町の
小さな学校
小さな思い出の川
小さな君
君のいるような錯覚
君はいない町
詩人:koca | [投票][編集] |
さらさらしてて
つやつやしてて
やわらかくて
髪の一本一本さえも
愛すべき人だった
あの頃君は
誰にも触れられない程美しくて
毛並が整ったばかりだった
風を纏い
無理なくどこまでも
進んでいった
あんなに青空が似合った真っ黒な髪は
光を失っていたことに
気付かずにはいられなかった
苦労の二文字がくっきりと見えた
どこまで追われても
掻き消されないで
時の流れには
逆らえないけれど
そんな君ですら
変わり果ててしまいそうな世の中だから
神秘さえ感じた少年がいた事を
私が絶対忘れないでいるから
頑張って
頑張ってね
詩人:koca | [投票][編集] |
何個も何個もつくらないと
安心できないの
みんな似てるつくりだけど
ちょっとずつ違うの
結局ね
いいとこどりしたいの
解決が下手で進歩がない女だけど
そんな顔をした女が
今夜も新しい顔を作り始めました
詩人:koca | [投票][編集] |
例えば
雀がチュンチュン鳴いて
光が優しく射し込んでくるような朝は
いつまで続いているんだろう
この先こんなに当たり前の夜明けは
限りなく続くわけはなくて
この星以外の朝に
もしも朝日が射したとしても
雀は鳴かない
私もいない
小川の音も聞こえてこない
みんな違う
全く違う
ねぇそうでしょう?
詩人:koca | [投票][編集] |
揺らめく光
辿ってゆけば
旅路遥か
瞳を閉じれば
思い出される
あれは遠き桜の日
果てない眺めに
刹那の恋
歪みゆく蜃気楼
後悔の日々も
強き想いも
吸い込まれてゆく
誰も知らない時代へ
移りゆく運命
詩人:koca | [投票][編集] |
ずっと好きだったの
知ってたよ
寂しそうに笑った
知っててくれて良かった
知ってることも知っていたけどね
記念撮影の時
私のとなりに写ってくれた
精一杯の優しさだったよね
きっと
昔のままのふたりで
きれいな気持のままでというメッセージ
貴方は優しいから
簡単にはできなかったよね
だけど私を信じてくれたのよね
なのにごめんね
私は無理みたい
貴方を欲しいと思ってるもの
ごめんね
ほらもう分からなくなってくる
境界線が足元まで来てるのに
この胸の痛みが酷くなるばかり
この世界にとどまることが
一体誰の望みなのかも
もうよく分からない
またあの場所へ
私を連れていくの?
甘い嘘の中で
永遠に眠らせるの?