詩人:時雨 刹那 | [投票][編集] |
あれからどれくらい経ったのだろう?
君と出会って
燃えるような恋をした
あの夏の日から
僕はすっかり大人になって
もう夏の海であんな冒険をする事もないんだろう
もう夏の海であんなに馬鹿騒ぎする事もないんだろうな
仕事に追われて
海にもそうそう行けない
家族を守る為に
僕の生活はあの頃とは
まったく違うものになった
あれからどれくらい経ったのだろう?
君と出会って
燃えるような恋をした
あの夏の日から
きっとあの海の砂は
あの日の僕を覚えてる
きっとあの海の砂は
あの日の君を覚えてる
もう戻らない遠い夏の日
あの海の砂が覚えてる
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どんなに惨めな失恋をしたとしても
そっと耐えて
その苦痛に耐えられないのならば
気の済むまで大声出して泣けばいいし
心から笑えなくても
仲の良い友達と馬鹿になってみたっていい
少し時間がたって
その喪失感を
乗り越えた時に
きっと君は今よりもっと魅力的になっているはずだから
大丈夫だよ
いつか巡り合うから
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ある日の朝
綺麗な花が咲いた
とても綺麗な花が咲いたんだ
偶然その花の咲いた場所を通り掛かり
その花を見た誰もが
その花の余りの美しさに心を奪われた
他に例えようのない
美しさで
一輪の花はそこに咲いていた
何故そんなにも綺麗な花がそこに咲いたんだろう?
それは
その場所に種があって
その場所に土があって
その場所に風が吹いて
その場所に水が、雨が降って
その場所に陽が注いで
その場所に時が流れたから...
そして
その場所に
花として咲く事の幸せを
噛み締めて
その場所にあった全てへの感謝を抱いて
その花は他に例えようのない美しさで
その場所に咲いたんだ
誰かをうらやむ事は簡単で
誰かを妬む事も簡単で
でもそこに美しさはなくて
心奪われる程の美しさは
実は今周りにあるもの全てに感謝する心の中にあるんじゃないかな
なんて
綺麗な花を見て考えたりした。
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いったいどういう事だ?
オレはもう産まれたはずだ。
長く母親の『中』で
体内時間で数億年も
まだかまだかと
産まれ出る事を待ち侘びて
まだかまだかと待ち侘びて
やっとオレは外の世界にも出ていけるカタチになった
そしてオレは産まれたはずだ
なのに何でオレはまだ『中』にいる?
どうしたと言うんだ?
確かにオレは『外』の光をこの目で見たはずだ
いったい
どうしたと言うんだ?
産まれた記憶もオレが見た夢だったのか?
きっとそうだ
それ以外考えられない
きっと早く『外』に出たいという切な願いが
オレに夢を見せたんだ
きっとそうだ
それ以外考えられない
きっとそうだ
それにしても楽しみだな
この母親に世界で一番の
親孝行をする為に
オレはこの母親を選んで 産まれようとしているんだ
安っぽい言葉だけど
この母親に世界で一番の幸せをプレゼントする為に
オレはこの母親を選んで 産まれようとしているんだ
楽しみだな
オレが産まれたら
どんな顔をして
抱き上げてくれるんだろう?
楽しみだな
オレが産まれたら
どんな名前をつけてくれるんだろう?
楽しみだな
楽しみだな
早く会いたいな
楽しみだな
でも
どうしてこんなに冷たいんだろう
まるでコインロッカーの中に入れられているみたいだ
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音楽も
絵画も
映画も
小説も
彫刻も
傑作と言われる作品がある
駄作と言われる作品もある
傑作だと作者が言う
それもいいだろう
傑作だと他者が言う
それもいいだろう
駄作だと作者が言う
それもいいだろう
駄作だと他者が言う
それもいいだろう
ただそこに作品がある事で誰かが何かを考える
芸術の本来の姿は
それ位自由で
ある意味では
何の意味もないもの
でも意味のないものしか
持たない自由を
その作品から感じた時に
その作品は
何よりも深い意味を持ち
人の人生すら変えてしまう
圧倒的な力を持つ
傑作とは
言い換えれば究極の駄作
なのかもしれない
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世界で一番大きい生き物は?
それは陸にはいない
それは空にもいない
その生き物は
海の中にいる
その生き物を
人は
シロナガスクジラと呼ぶ
デカイ
僕等と同じ生き物とは
思えないくらい
デカイ
海の浮力を利用し
彼等は巨大化した
彼等は
どうやら
僕等の仲間らしい
彼等は
元々
陸にいたみたいだ
彼等は
進化の途中で
海に帰ったらしい
逆を言えば
彼等は
陸での進化を諦めた
きっと進化の途中で
陸に
生きる道を
見出だせなくなってしまったのだろう...
彼等は海に帰った
そして
永い時間が流れた
陸にも
海にも
永い時間が流れた
いつの日か
彼等は
世界で一番大きくなった
彼等は
世界で一番優雅になった
彼等は
世界で一番優しくなった
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君は
今何処にいますか?
きっと旅の途中だね
僕は
明日何処にいるだろう?
きっと旅の途中だね
そう
君の
僕の
足跡は
君の
僕の
今を繋ぎ
また旅の続きへと
軌跡を刻む
そう
君の
僕の
その一歩
君の
僕の
また一歩が
奇跡とも言われる
偶然を引き寄せ
全てを必然に変える
その日まで
君も
僕も
きっと
旅の途中さ
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あなたが 好き
君が 好きだ
あんたが 好っきゃねん
大切なあの人に
告白をする時
そこに生まれる
一瞬の間
その一瞬に
言葉を超えた想いが宿る
音のない間奏曲
アナタは聴いた事がありますか?
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女心は秋の空
長い歴史の中で
数え切れない恋が生まれて
長い歴史の中で
数え切れない恋が破れて
そんな数え切れない恋の経験の中から
いつしか秋の空に例えらた
女心
少女はいつの日か
情熱的な夏の陽射しを背に
白すぎる孤独を見付け
女になった
女心は秋の空
でも
決して
移り気な訳じゃない
ただ
少女は
もうすでに
情熱だけでは生きていけなくなっただけ
女心は秋の空
でも決して
移り気な訳じゃない
ただ
少女はもうすでに
孤独の予感に耐え切れなくなっただけ
夏の情熱の記憶を
忘れられずに
白い孤独の予感に
耐えられずに
その中間で
揺れているだけ
女心は秋の空
でも決して
移り気な訳じゃない
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ある人が言った
人が想像出来るものは
全て実現可能であると
タイムマシンはまだ出来ていないけど
透明人間になれるスーツは理論上可能だという事が科学の分野で最近発表された
どうやら光りを曲げる素材を使用するらしい
ある人が言った
永遠は時間の単位ではなく
心の中にあるものだと
だとするなら
僕にとって
君を想うこの気持ちが
それに1番近いものだと
夢の中で君に会う度
そう思うんだ
この気持ちだけは
曲げたくないなぁ