詩人:野上 道弥 | [投票][編集] |
あなたに会いたいと願えば
夢に出てきてくれた
夢の中では意外に泣き虫だ
やさしく抱きしめようにも
すり抜けるのは
現実と同じ
涙を止められないのも現実と同じ
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朱いビルの谷間に二人
影は伸びて重なったまま
二人はずっと見詰め合っていて
散歩を楽しむ犬に影を踏まれた
あなたはそれを嫌って
私の腕を強引に引いた
キスしよう
って誘いかけて
街中をエキストラに
夕陽をスポットに
二人 舞うようにキスをした
犬が羨ましそうに私たちを見てた
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恋する気持ちも 愛する気持ちも
誰かを好きになる気持ちも
駄目になる要因なのかな
この人生の台本を書いた人は
とても意地悪だと
想ってしまう
叶わない夢を見させて
叶わない恋をさせて
敵わない壁を用意して
僕は僕に対してとても意地悪な僕
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最後に君がくれたキスは
今まで一度もしてくれなかった
とても優しいものでした
最後だからそう感じたのか
それとも今まで気付かなかったかの
どちらかで
涙が出るくらい優しいものでした
冷たく斬って棄ててくれた方が
何も感じなくて済むのに
最後にかけた言葉は君に届いたんだろうけれど
君は振り返らず
消えていきました
さよなら 愛した人
さよなら 愛された僕
ありがとう
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届かない声が
磨かれたガラスに
ひびを入れるくらい
君の元に届かないから
何度も何度もこだまして
痛いくらいに僕の耳にも心にもこだましてるんだ
その答えになる声と思いが
君の元でもこだましてるんだろう