詩人:野上 道弥 | [投票][編集] |
僕はただカタログを用意しただけだった
それを君に見せて選んでもらってその通りに振舞うだけ
傷つけない様に壊さないように扱って
それを優しさとしていただけだったんだ
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君の着てる洗い立てのシャツの色は今日も 白
君からのメールの1通目はいつも慌てて無言のまま返すから 白
あの家が可愛いと言って指差す家は 白
小さな式場のウィンドウに目を奪われているドレスは 白
夜に輝く白い月が好きだから
白いシャツに
白い車で
白い砂浜に向かった
白は何色にも変われるから好き
だからそんな私になりたい
君が話した白が好きな理由
それはプロポーズにも似ていて
僕は忘れることが出来なかった
僕の頭も真っ白だ
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君がいきなり僕を抱きしめた
僕はそのままふわりと
羽のように君を抱き上げた
重いよ?
って君は少し照れて
でもしっかりと抱きついた
このまま海に投げ込もうか?
って意地悪したくなる
そのときは離さないから
海水浴には早かったけどタオルを持っててよかったね
君は本当に離さなかったね
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好きになる
君が遠くに居ても
僕は君を好きになる
初めて会ったその日でも
涙が止まらない明け方でも
僕は君を好きになる
そして僕は君を好きになった
少しでも離れてるのは嫌だ
耐え難い日常だ
君に近づきたくて
毎日が毎年のごとく長い
妥協も堕落も妥当もしないから早く君に会いたい
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すべて藍に染まれ
夕暮れも
波打ち際も
君の横顔も
涙も
風の泣き声も
囁くようなボクの言葉も
時間さえも染まってしまえ
僕らが触れる全てを藍色に
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優しさが同情と紙一重で
傷つく人に悪魔の微笑で近づいてきた
傷つく人はそれでも縋った
優しさは愛情に変わった
今でも君の心に居る筈なんだ