詩人:野上 道弥 | [投票][編集] |
哀しみに襲われて何も手につかないでいる
寂しさに襲われて涙に暮れる
苦しみに襲われて膝を抱いている
闇色の感情に襲われてただただ激しく誰かを追いかけている
優しさに襲われて激しくあなたを求めている
愛しさに襲われてただただ激しくあなたを愛してる
陽色の感情が占める割合は少なくても強気なもの
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もうこの場所には居たくないと
いつもいつも泣くだけしか出来ません
この場所から逃げ出したくても
足枷が重くて動けないのです
足枷って自分の心なのかな
答えが見つからないから
私はいつまで経っても動けそうにありません
今夜も泣いて過ごすだけで終わりそうです
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海月のように浮かんでいたい誰一人いない夏の夕暮れの海
海鳥達も羽を休めに巣に戻ろうとしている
朱に染まった波は規則正しく体を揺らしては沈めて返って行く
陽が沈みきって星が瞬いて月が照らす砂浜に寝そべり
自分がどれだけ小さくて弱い者かを再確認できたら
そのまま眠って陽が空を焦がすのを待とう
1日くらいそんな風に無駄に過ごすのも悪くないから
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夜毎繰り広げられる街中のドラマ
自分もその中の主人公になるべく徘徊した
都会の灯かりの下では自分に嘘はつきたくなかったから
今日も涙だけは堪えて喧嘩は我慢しない
たった一つしかない真実よりも
無数に転がる目の前の現実だけが大切だった
今はもう戻る事も無い過去と言う名前の真実
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何もする事無い夜は
本でもじっくり読みながら
うだるような暑さを忘れていく
それはさながら
秋の夜長の前哨戦の如く
ただただ読みふける
グラスの中の氷が音を立てて割れると
琥珀色が冷たくなった合図
薫りと喉を焼く感触を楽しんで再び読みふける
夏の夜の過ごし方
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転寝する君の寝顔をただただ見ていた
いつ目を覚ますのか解らないけどただただ見ていた
鳴らない携帯電話を弄んで
好きな音楽小さく小さく聴いて
たまにヘッドライトを追ってみたり
誰に言うわけでもないけど
どうしようかな
なんて呟いてみたり
君の頬に風が揺らした髪が落ちたから
それを直してあげたり
ただただ君の寝顔を見ていたそんな夜
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どれだけ一緒に居ても願いばかりが強く出てくる恋する気持ち
口にはしないけど伝わってるのが嬉しくて
いっぱい伝わって欲しいと欲が出る
それも願い