詩人:野上 道弥 | [投票][編集] |
そう言えば
僕らが初めて話をしてから
随分の時間が経ったけれど
君は相変わらずいつもの調子で
僕や僕たちを楽しませながら
それでも
君はいつも心の引っかかりを
消せずにいたような気がするよ
思い過ごしならいいけれど
今度じっくり話そうか
もう少しお互いのこと
気晴らしになるようなこと
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少し前から夢に見てた
君からの
おやすみなさい
優しい声と言葉達は
悔しいけれど
建物が電波を邪魔して
少し聞き取りづらかったんだ
そんな心残りはあったけれど
君と話ができてよかった
僕もそう想うんだ
いつもはずっと文字だけのお話
これからもずっと心からのお話
君が目覚めるまで僕はずっと起きている
だからそれまで おやすみなさい
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私の空色の瞳にも
きっと私は気付いたりしない
ずうっと遠くしか映さないから
私の存在よりも
今は一片の蝶々
空色よりももっと希薄で可憐だけど
私の遠い未来を
何らかかの形で
小さな羽根が運んでくる
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通りがかったアクセサリィショップで
君の誕生石のブレスとピアス
曇った空だから
余計に深く輝いて
思わず買って
自分でつけた
ウィンドウには
君の笑顔のポートレイト
三つ目のアクセサリィは
いつも心の中で
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「この店に居るよ」との
メールの内容だけを頼りに
二人の待つ喫茶店へ
足を早める僕が居た
残業帰りに疲れた足を引きずって
ただひたすら
歩を進める僕が居た
誰かに会う日はいつも急ぎ足の
勇み足の僕
恋愛もこんな感じで前に進めばいいのに
と、頭の中をよぎらせた想いが
僕の足を鈍らせた
あの子に対しては重い足かせの想い
時間がないから急がないと
二人は帰ってしまうだろうな
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もしかすると
もしかしたら
離れている僕の愛する人が
これを見てくれる
届かない感想を
走り書きしている
そんなことばかり
自分勝手に想いながらの
君へのメッセージ
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雨が一粒
鼻の頭で
はじけて
笑って
笑って
次の一粒を
連れてきた
傘を持ってないから
少し迷惑
傘を持っていたら
少し寂しかったんだろう
三粒の雨は
電線から垂れた
大き目の
微笑み