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絵美眠の部屋


[5] ビニール袋
詩人:絵美眠 [投票][得票][編集]

アタリマエのことを
当たり前だと思って生きて

フツウのことを
普通だと思って生きて

アリエナイことを
有り得ないと思って生きて

オカシイことを
可笑しいと思って生きて

当たり前なのか有り得ないのか
普通なのか可笑しいのか
区別がつかなくなってる

現実なのか夢なのかさえも

答えを見つけ出そうとして
ひたすら走ってみても
ただ立ち止まってみても
結局は同じ気がして

どうしたらいいんだろう
どうするべきなんだろう
ずっと繰り返す自問自答

先を急ぐ風に煽られつつ
楽なのがよくて
その場に踏みとどまる

そんなとき
誰かが手を手で握ってくれれば
一歩前に踏み出せるかもしれないのに

淡い期待も木っ端微塵
そんなに甘くない

やっぱり
現実だと気付く時がきた

判らないんじゃなくて
ただ
ただ
気付きたくなかっただけ

無駄にしたと思う年月も
いつか良かったと思える日がくるのだろうか

そしてまた風が吹く
今度は乗ってみようか


2006/01/30 (Mon)

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