詩人:マッカートニー | [投票][編集] |
気持ち良く晴れた日曜日
芝生の広場に 無口なあの娘と
「月日」という やっかいなものが
饒舌だったあの娘を変えてしまった
呑気な僕は 三本目の缶ビールを開ける
温かい日の光と アルコールが
僕の意識を遠のけていく
振り向くと あの娘が言葉を発している
とても真剣な表情で
でも 全く声が聞こえない
聞き返しても 無駄だった
僕にはもう あの娘の声が
聞こえなくなってしまった
詩人:マッカートニー | [投票][編集] |
重い荷物 掲げて一人 森へ向かう
彼の仕事は木を切ること
一日中 人と話さないなんてざら
良い木を求めて 遠くの町でも どこへでも
ふと 彼は島に辿り着く
人がいない 猫だけが住む「猫の島」
そんな島の深い森 彼は一人
ただひたすら木を切っている
木々に穏やかな陽射しが射す
いつしか日が沈み
夜空には綺麗な満月が浮かぶ
目が蒼い黒猫が 木々の間から彼を見つめる
私は視線に気づかぬ素振りで
誰かを想って 月を眺めている