ホーム > 詩人の部屋 > 与末居の部屋 > 悪いのはダレ?

与末居の部屋


[9] 悪いのはダレ?
詩人:与末居 [投票][編集]

あゆみは26歳の主婦。
夫は仕事人間で、彼女はとても孤独だった。
だからあゆみは、愛人を作った。
愛人の家は川の向こう岸にあり、夫が出張中のある日、あゆみは愛人の家で一夜を過ごした。
夫の帰宅前に家に帰ろうと、あゆみは早朝愛人の家を出た。
家に帰るためには橋を渡らなければならない。
すると橋の上には変質者の男が立っていて、彼女に橋を渡らせない。
あゆみは近所の家に助けを求めて駆け込むと、その家の男はいくらか金を払えば助けてやると言った。
彼女はお金をもっていないことを男に説明したが、それならば助けられないと断られた。
あゆみは愛人のところにお金を借りにいったが、愛人は『それならばここに僕といろ』といってお金を貸してくれなかった。
あゆみはどうしても夫の帰宅前に家に着きたかったので、こんどは愛人の家の近くに住んでいる幼なじみの男友達の家に向かった。
彼は独身で前々からあゆみに恋愛感情を告白していたのだが、あゆみはそのたびに拒絶していた。
あゆみはその男友達にすべてを話し、自分を助けて欲しいと頼んだ。
すると彼は、あゆみの一連の行動に失望したと言って、あゆみの願いを拒絶した。
あゆみは橋まで戻り、再び変質者の男と向き合った。
あゆみは自分ひとりで橋を渡ってみようと決意し、実行した。
そして橋の途中で、あゆみは変質者の男に殺されたのだった。

さて、悪いのはダレでしょう?

2005/05/15 (Sun)

前頁] [与末居の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -