砕け散った心から
生まれたモノは何だ

沈み堕ちた身体が
起き上がる日は何時だ

絶望が
染み込んで逝く

哀しみが
抱き締めて逝く

手を伸ばした星さえ
消えて逝った

見上げた空さえ
曇って逝った

伸ばした掌を
握り締めて

曇る空の向こうに
蒼空を視据えて

もう一度
翼を拡げる

今　再び
空へと挑む

此の

漆黒の翼で


end

ただ　一つ
与えられた此の命

もう　二度と
存在する事の叶わぬ命

生きて来た時の中で
幾つもの命を犠牲にした

生きて居た時の中で
幾つもの命を見殺した

罪は消えない
哀しみは癒えない

何の為に
生まれて来たのか

何の為に
生きて逝くのか

今も　まだ

答えは視えない

何故
此れだけの命が死んで逝ったのか

何故
此の命は死んで逝くのか

今も　まだ

答えには届かない

たった一つの此の命で
二度と存在する事の無い此の命で

未だ　尚

此の命は歩むだろう

ただ一度の此の道を
二度と帰る事の出来ない此の道を

ただ　独り

歩む命を抱いて


end