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胡桃(くるみ)の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

はらはらと舞い落ちる
音もなくただ静かに

頼まれたわけでもなく
ただ景色を白く染める

冷たい雪を疎みながらも
誰もが本気で疎まない

2007/01/16 (Tue)

[2] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

護ろう
私の姫を

私を愛さずとも良い
けれど護らせてくれ

貴女は私の唯一の
可愛い姫だから

2007/01/16 (Tue)

[3] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

あなたの紅を頂戴
脈打つ心臓や流るる血液
その唇や粘膜、内臓も

全てを頂戴
噛み砕いてあげる
そしてあなたは私だけのものになる

2007/01/31 (Wed)

[4] 携帯電話
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君で埋まる発信履歴

君で埋まる着信履歴

君で埋まるメールフォルダ

君で埋まるデータフォルダ

全ては君が支配している

君の携帯はきっと私が支配しているだろう

2007/02/05 (Mon)

[5] 右斜め上
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右斜め上に何があるのか
君の視線に合わせてみるけど
僕には何にも見えなくて

右斜め上に誰かいるの?
君は微笑んでそこを見ていて
僕にはやっぱり見えないよ

右斜め上で視線を交わらせてみたいけど
君はいつしか視線を外すから
いつも最後は僕が空中を見ているんだ

2007/02/11 (Sun)

[6] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

何もない空間
鳴り響くは一つだけ

閉じ込められた亡者の嘆き
生ある者が死者の烙印を捺され

出口のない空間を削れた爪で
カシカシと引っ掻き続ける

2007/02/12 (Mon)

[7] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

僕には光がない

僕には音がない

僕には味がない

僕には匂いがない


でも生きてます
春の暖かさが好きだから

2007/02/12 (Mon)

[8] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

猫舌のあなたのために
私の全身冷やしてみたの

氷の接吻をあげる
アイスキャンディーのように私の舌を舐めて
あなたの舌で溶かしてみせて

シャリシャリに凍った私の髪を
あなたの手で優しくとかして

青白い私の裸体にそっと触れて
あなたの全身で私に体温を戻して頂戴

ほどよく溶けたら
さあ召し上がれ

2007/02/13 (Tue)

[9] 浮気
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短い髪を指先で触り
ため息をつく

『長い髪のが好きだ』
あなたの言葉を思い出す

もう知ってるの
あなたが長い髪の女性と浮気してること

少し前までは私の短い髪を愛おしんでくれていたから

でもいいの
あなたは帰ってくるから

美味しいシチューを作って待ってるわ
特別な肉の入った…ね

味わって食べてよね
あなたの好きな女の肉を

全部食べたら教えてあげるわ
あの女だってことを

早く帰ってこないかしら
シチュー煮込んで待ってるわ…

2007/02/15 (Thu)

[10] 
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僕の息しか聞こえない
真夜中の部屋

窓を開けてみる
街のいびきが聞こえた

少し大きな寝息のような
いびきにしては静かなそれは

なぜだか僕を優しく包んでくれた

星を見上げ
街とともに眠ろう

2007/02/15 (Thu)
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