詩人:梅宮 蛍 | [投票][編集] |
私のことばを あなたのメロディが彩る
みんなを巻き込む あの子のリズム
私たちはそれでいつも笑って
小さな部屋が ダンスホールになる
おばあちゃんも若返って
はら ナウなプレイガール
おじいちゃんは苦笑いね
このまま外に飛び出して
クラスの子も 同僚も
上司さえ巻き込んで
世界はクラブの喧騒
いつかこの子もおじいちゃんになって
やっぱりちょっと苦笑い
するのかしら なんて
気が早いわね
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死にたいと
願い続けて
まだ死ねない
路地裏の犬は
目脂をつけて
白昼を
そぞろ歩く
容器に陽気
器用に起用
明日も明後日も
きっと大地に
しがみつく
馬鹿馬鹿しいや
生きたいと
唱え続けて
もう満腹
路地裏の猫は
アオと鳴いて
真夜中を
駆け抜ける
捗々しいね
メメント・モリも
忘れちゃったよ
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繰り返す代わり映えのない日々に
僕の足は次第に止まっていく
夢は夢だったよと 笑う日まで
あとどれくらい残っているだろう
「先に行くよ」と言った君の
淋しそうな横顔は 今もココに刺さってる
もがいても もがいても
カッコ悪さが抜けないなら
全部ぜんぶ笑い飛ばして
今を生きればいいと
声が聞こえた
繰り返す代わり映えのない明日に
ボクの身長は次第に縮んでいく
夢は夢だったよと 笑う日にさえ
太陽は微笑みかける きっと
長いトンネル 外は雷雨
独りきりの横顔が 今もココを震わせる
あがいても あがいても
悔しさが立ちはだかるなら
なにもかもを置き去りにして
今に生きればいいと
キミは泣いていた
長いトンネル 外は雷雨
「先に行くよ」と言った君の
独りきりの横顔が 今もココに刺さってる
もがいても もがいても
カッコ悪さが抜けないのは
全部ぜんぶ笑い飛ばして
過去を生きてきたせい
あがいても あがいても
悔しさが立ちはだかるのは
誰も彼も置き去りにして
明日を信じたせい
長いトンネル 外は雷雨
胸を裂いて 雲の隙間に 光が
もがいても もがいても
カッコ悪さが気にならないのは
今も僕を待ち続けてる
君がいるから
あがいても あがいても
悔しさが立ちはだかるのは
今もキミを待ち続けてる
ボクの叫び
はしゃいだり 迷ったり
まだ落ち着かない僕(キミ)だけど
いつかきっと追いつくと
信じて走ってる
それはきっと そう遠くない日
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うす汚れた黄金色と藍色のすきまに
ぼくらの夢は隠れてしまった
暗いあの道の真ん中で
きみはまだ立ち尽くしたままだろうか
もう夜が明けようとしているのに
小さな星がひとつ
かなしそうにポツンと輝いてる
きっと 帰るのを忘れたんだね
ほんのりと明るい街の中を
なごりを惜しむように灯る電灯が
等間隔にぼくを見送る
ねえ こんな日を
お別れ日和と呼ぶんだろうか
うす汚れた黄金色と藍色のあのすきまに
ぼくらの夢は隠れてしまったんだよ
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ひきつめた髪の襟足から
こぼれる後れ毛の色香
惑わないあなたの優しさに
すべての刻が頭を垂れる
赦されたと思うのは
赦されたいと願うから
卑しく怯えるぼくは
その輝きをあなたに押し付ける
今日も きっと明日も
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しゃがみ込みたい
そんな時分に「立て」と言われると
心が折れる
もう一度歩き出す
そんな物語は 今の僕には重いんだ
ちょうどいい音楽が見当たらない
しゃがみ込みたい
そんな時分に「休んでいい」と言われると
胸がささくれ立つ
世界を呪うだけの
そんな叫びは 今の僕には辛いんだ
ちょうどいい音楽が見当たらない
寄り添わなくていい
誰も構うな
今は独りで居たいんだ