柚之葉の部屋
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[1] 朧 月 夜 之 花
苦しみに
堪えねと泣くは
乙女より
雲隠れに逢う
月の花ぞ
2006/08/16 (Wed)
[2] 月 下 夢 想
君が為
逢えぬ苦しみ
夕日に燃やし
夢で逢ゆれば
伝う滴
2006/03/23 (Thu)
[3] 白 梅
春日和
久方の雪に
目を細め
白雪 纏う
梅の紅
2006/03/23 (Thu)
[4] 月 照
暗闇で
ふすま開ければ
満月が咲き
頬に散りゆく
涙の花
2006/03/23 (Thu)
[5] 泡 沫 之 彼
愛し合う 二人を
裂いた 鐘の音と
褥(しとね)に残る
彼の温もり
2006/08/16 (Wed)
[6] 幸 福 之 時
幸せと
呼ぶに等しき
この時を
如何に
壊さじ
歩むのか
2006/08/16 (Wed)
[7] 海 沫
二人眺めた
あの海は
今も不変であるけれど
変わりしことは
我が隣には
影なきことぞ
2006/08/16 (Wed)
[8] 夢 之 後
夢から覚め
寝返り打つは
逆さへと
そこに在りしは
貴方の寝顔
2006/08/16 (Wed)
[9] 太 陽 之 欠 片
朝露が
蛛蜘の網に
捕われて
細かくなりし
太陽の粒
2006/08/16 (Wed)
[10] 悪 戯
蛹(さなぎ)から
蝶へと成りて
空へ舞い
されど
蛛蜘の糸にかかりしのちは
神の悪戯
命の儚き
2006/08/16 (Wed)
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