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レモン汁の部屋


[9] 未灰の童話
詩人:レモン汁 [投票][得票][編集]

あぁ 灰かぶりの少女よ
盲目の少女よ

わかったんだね
誰が王子だったのか



私は魔法使い
願いを現実に近づける者



だけど、時は時にして残酷
時計の針は進みすぎた
早く進みすぎてしまった



いくら馬車を走らせても

君を彼の王子のもとへ送る願いは 叶えられない




彼は行ってしまった
舞踏会に


もう戻ることはないだろう



人々は彼を英雄と歌い、
王子は自らの意志で踊る

灰が空から消える頃に
血の匂いとともに散ると知りながら





灰かぶりよ
これは悲劇だと思うか?


灰かぶりよ
これは運命だと思うか?




シンデレラよ


泣かないでおくれ




王子は
ガラスの靴がなくとも



君を愛していたんだよ

2010/11/19 (Fri)

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