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さららの部屋


[424] 大人になった緑の少年〜サッドボーイ
詩人:さらら [投票][編集]

 



私は寂しいという感情が
20年近く麻痺していました


流れていく人並の中は
トラブル絶えず


私は孤独を選びがちとなり

孤独に安らぎ覚えて


よく寂しくないね

と言われた時もありました


トラブルさえ

トラブルさえ無ければ


孤独は安堵だ


孤独だとトラブルは無い



しかし その長い期間


その麻痺は少しずつ消失して



静かなサイレントな日々


寂しいという感情に気づかぬまま




月に手を伸ばした少年も

緑の少年も

がらんどうさんは部屋で奏で


ベロニカに惹かれた少年も


遠い昔の猫も


静かに高く吠える犬も


知らず知らずして



昔からよくアクセスしていた



寂しいとよく伝えていた娘が


この世界から去った後



私は自身を麻痺させ生きていく術を


失って


人間という自身に向き合う途中



君たちだと知らずによくアクセスしていた


それで

君たちは 少女 少年から

大人になっていることに

今頃

気づいて



季節は変わっていくばかり


雨の匂い
向こう若葉と重なる



いくつも虹架かる日々



十年間もの間

本当は不思議ではない

物語ばかり



時の草原の空と雲



季節は巡り変わりながら












2012/04/23 (Mon)

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