詩人:さらら | [投票][編集] |
私は寂しいという感情が
20年近く麻痺していました
流れていく人並の中は
トラブル絶えず
私は孤独を選びがちとなり
孤独に安らぎ覚えて
よく寂しくないね
と言われた時もありました
トラブルさえ
トラブルさえ無ければ
孤独は安堵だ
孤独だとトラブルは無い
しかし その長い期間
その麻痺は少しずつ消失して
静かなサイレントな日々
寂しいという感情に気づかぬまま
月に手を伸ばした少年も
緑の少年も
がらんどうさんは部屋で奏で
ベロニカに惹かれた少年も
遠い昔の猫も
静かに高く吠える犬も
知らず知らずして
昔からよくアクセスしていた
寂しいとよく伝えていた娘が
この世界から去った後
私は自身を麻痺させ生きていく術を
失って
人間という自身に向き合う途中
君たちだと知らずによくアクセスしていた
それで
君たちは 少女 少年から
大人になっていることに
今頃
気づいて
季節は変わっていくばかり
雨の匂い
向こう若葉と重なる
空
いくつも虹架かる日々
十年間もの間
本当は不思議ではない
物語ばかり
時の草原の空と雲
季節は巡り変わりながら