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さららの部屋


[43] 静かな幸福
詩人:さらら [投票][編集]

 


ねえ この悲しみから

抜け出したいんだ


闇向こう向こう
陽ざし感じる


暗い長いトンネルから


抜け出せるような


そんな悲しみから抜け出したい


悲しみの中には 偽物が


大きく君臨してしまうこともある


いつも雨上がりの空に


虹のイメージ


海を見晴らせた草原の丘の上に

在った


いつも よく そこで詩っていた



長い暗い悲しみトンネルを

出口に向かい歩く


もう一人の僕は


その悲しみが


悲しみというより


長い暗いトンネルの時間が君臨していたという

ことに気づく





青空と雲の向こう


君は時折


季節の星と月を在も眺めてるかな



そうやって詩い続けて来た

乾いたこころ

水を飲むように



冬は、あたたかなもの飲もう


そうやって時折

寒い季節を

詩い過ごそう



そこから 何か生まれ芽生えるような

時間が与えられたなら

巡る人たちは


きっと在る静かな幸福を識って


掴んで

この時を旅していく


それは静かな幸福












2011/12/23 (Fri)

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