詩人:やぎひと | [投票][編集] |
どうしたことかと
おじいさん
一人娘を
思っていた
自分の命は
あとすこし
のこせるものが
何もない
一人娘は
まだ
若い
ゆびわ
ドレス
ねっくれす
どれも
とても
手が出ない…
最後の夜の
そのひととき
一人娘はうつむいて
ちっとも
かおを
あげてくれない
…ふいに
調べが流れ出す
一人娘の
好きな唄
家族
みんなの
宝物
やさしい
やさしい
ゆめがたり
一人娘は微笑んだ
“よかった、よかった”と
おじいさん
少し遠い
旅に出た
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未だに来ない
現に在る
過ぎ去りしこと
その名を持てば
僕らは皇だ
戸惑うな
躊躇うな
臆するな
無為にするな
それは僕らの事情にかかずらう暇など
無いのだから
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何も無い
平板な言葉たちが
僕の周りを彷徨いて亡霊のように
静かです
矛盾というのか
僕たちは
思いと言葉が食い違い
時には虚しく
黙します
どれだけ思いがあろうとも
どれほど言葉を重ねても
空虚な言葉は届きません
どこに行ったのでしょう
僕たちが吐き散らした
言葉たちは
どこに消えたのですか
僕たちの真摯な思いは
捜しても探っても
いつもどこにも見つからない
今僕の胸には思いが無い
今僕の言葉は涸れている
無言で黙して孤独の波に
ゆらりゆらりと
揺られ揺すられ
無音の歌を聴くのです
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紫が絡み出す
それは
朱し蒼い
賢しい
色たちよ
人を惑わせるのは
もう…
また
まだなのか
咲き誇る人々の
表情は
愉快を跨ぐ
色彩は
浅く
深く
不安定
彼らの
存在価値は
混濁し
混交し
混雑している
秘密裏に
奏でた
色は
僕を離れ
霞んでしまった
触らないでくれ
滲むから
消えてしまうから…
日当たりの良い
色が
多く食べるのは
僕たちの陽気
明朗
さあ
それでは
日向の色たちよ
存分に遊ぶが善い
今時分、世界は
お前たちの支配下だ
澱む事など許さない
日陰の色など通さない
貫け
はじけろ
光れ光れ
ただひかれ
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見つけて
ほしいと
ゆったけど
もっともっと
じかんを
つんで
まだ
まだ
あなたには
はやいでしょう
あっち
も
こっちも
ここも
そこも
どこも
かしこも
くまなく
さがして
あきる
ひまなど
ないくらい
つかれる
じかんも
もったいないの
“そろそろみつけて”
…じれったい
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さらさら雪が吹き流れ
ふいに泣きたくなりました
ただ多々滴は優しくて
細かな夢を絡げます
私が此処に居たことは
静かに雪に消えるでしょう
些細な時間の
歩みの中で
いつしか
尊い出会いの跡は
深い深い情の中で
溶けることが無いのです…
一緒に笑おうと
誘ってくれた人がいました
悲しい時には
泣いてもいいと
教えてくれた人がいました
自分の弱さに負けるなと
叱ってくれた人がいました
ただ
彼らに
彼女に
あなたに…
感謝の思いが止まりません…
流れても流れても
つぎから、
つぎへと…
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大丈夫。あなたなら出来ますよ。
え?コンキョ?
根拠はありませんが?
え?
カクタルモノが欲しい?
うーん…
それなら
「あなたは出来るやれるやればできる大丈夫最強最高好きだ大丈夫できるやれる…(以下略ー)」
どうですか?
なんかできそうな気がしませんか?
え?
たりない?
えっと…
じゃあ
あと、ひゃっかい…
あなたはーー…
(ー以下略)
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逆らいながらの
学びが見える
対峙しているとは
何故なのだろうか
相容れない思い、
嘆きが
灯っている
ーーなぁ…
お前はどうしたい?
このまま妥協を許さないのか?
…あなたはどうされるのです?
このまま彼を手放すのですか?
ーー第三者が、
二人を見つめる