詩人:やぎひと | [投票][編集] |
どうしたことかと
おじいさん
一人娘を
思っていた
自分の命は
あとすこし
のこせるものが
何もない
一人娘は
まだ
若い
ゆびわ
ドレス
ねっくれす
どれも
とても
手が出ない…
最後の夜の
そのひととき
一人娘はうつむいて
ちっとも
かおを
あげてくれない
…ふいに
調べが流れ出す
一人娘の
好きな唄
家族
みんなの
宝物
やさしい
やさしい
ゆめがたり
一人娘は微笑んだ
“よかった、よかった”と
おじいさん
少し遠い
旅に出た
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叫んでいるからと
咽ぶ中に
傷だらけの兵士がやってきた
小雨模様が見える
逆ささまな情報
僕自身を映した
清泉
誰かも過去に
優しい最中で
ここまで来たのか
何故
とは聞かない
どうかまた
高らかに
叫んでくれ
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些か
頭が痛むのです
なかなか
どうにも
成らなくて…
惜しくも
奇しくも
悲しいような…
たまゆら
静かに思うのです
悲願は既に
行方が知れず
それでも
私は
伸ばすでしょう
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蒼い鳥
青いとり
しあわせのとり
…ただひとり
“とどけたいのに”
受けとって
もらえない
“ここにあるのに”
……まとはずれ
どうして
みんな
“見えないの?”
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くるくるくるくる
繰り返し
舞台の上には
王女さま
くるくるくるくる
おどるおどる
王子と踊る
“せりふを
わすれた
おうじさま”
“のろいを
しらない
おうじょさま”
くるり
くるくる
まわるまわる
なんども
はなしの
やりなおし
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雨の日には
傘が咲く
あかいろ、きいろ
れいんぼう
冬の日には
ゆきが咲く
はないちめんの、ゆきのしろ
はれのひには
なにがさく?
人の
笑顔が
花のよう