詩人:ロニ− | [投票][編集] |
綺麗な詩はいらない。
欲しいのは欲望に腐った心のみ。
吐き出して吐き出して吐き出して
土が出て水が出て血を吐いて、
それでも出てくる言葉が私を作る。
言葉が全てじゃない。
言葉でしか表せない。
矛盾があたしらを作るんだ。
綺麗な詩はいらない。
あたしには毒だ。
綺麗な詩は必要ない。
それは息を止めるよりも過酷な事。
血を吐くよりも残酷な言葉が
あたしを眠らせる。
私を動かすのは生きてる言葉。
愛や恋、生きてることの憤りや死を想う言葉。
崇拝者のように地べたを座り
その言葉の羅列に涙流し懇願する。
“貴方の言葉は、私に届きました”
あたしと私。
相容れぬ関係、2人で違和感の1つ。
道が別れた2つ。誰も気付かない気持ち。
交わることはないけども、
貴方の、貴方の声は
私にあたしに私にあたしに、貴方に、
届きました。
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何も考えてはいけないの
私が、私が幸せであるために
過去を掘り起こさないために
何も何も考えてはいけないの
私が傷つかないように
愛する人を傷つけないために
なんの為に壊して
なんの為に作り出すのか
抑制された感情か、はたまた別の人格か
否定しては生きてはいけないが
受け入れることも、到底出来はしない
だから
だから
だから、考えてはいけないの
気付いてはいけないの
この感情と
この記憶に
誰でもない私を守る為に
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ここは私の巣。
誰も害することが出来ない安全で安心な場所。
邪魔するものも傷付けるものもいない。
ここは私の巣。
蜘蛛のように糸を張り巡らせて、
私の隙間を埋める獲物を待つ。
闇が詰まった甘美な空間。
ここは私の巣。
醜い私を閉じ込める、唯一の檻。
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音楽を聞いていた。
繰り返し繰り返し、同じ曲を、同じ気持ちで。
そして気がついた。
なぜ、どうして、その問いに。
私は壊れてしまったのだと。
随分前に壊れて、もう人ではないのだと。
いつも終わりを求めていて
いつも場所を探してた。
救われたいと、楽になりたいと、
ひたすらそれだけを考えて。
そんな気持ちもう残っていなかった。
変われたのだと、救われたのだと、
これが幸せなのだと気付いたときに壊れてしまった。
これが幸せなのだと気付いたときに、
その異常さに耐えれなかったのだと。
私という異物が、私を受け入れられなかったのだと。
繰り返し繰り返し繰り返し
同じ音楽を聴いた。
繰り返し繰り返し同じ音を聞いた。
繰り返し繰り返し
息を吸うようにすぐそこに終わりがきた。
終わりにはまるように、私が壊れていた。
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貴方は気づいているでしょうか。
私が私であることに。
何か変わるでしょうか。
私が私であることに。
会う事もなく、話すこともなく、
友達でもなく、仲間でもなく、
知り合いでもなく、赤の他人でもない。
自分勝手で、天邪鬼で、自由でいて不自由で、曖昧な存在。
私は何も変わらない。
私は何も変われない。
私が私であることに意味はあるのでしょうか。
貴方の知らない私は、私の知ってる私でしょうか。
太陽に陶酔していた月でしょうか。
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身体から心が離れても
鱗のような腕から
あたしが裂けて叫び出ようとも
普通以上に普通を生きて、
愛するがままに愛されて
誰よりも前を向くあたしに
気づく人はいない。
それがあたしの望みであり、
絶望でもあり、
鎖でもある。
気づいてほしいなんて
一欠片も思っていないから、
察してなんて
たとえ死があたしを選んでも
欲していないから、
ただ、独り、あたしというあたしを迎えたい。
あたしだけが私を愛してる。