詩人:如月。 | [投票][編集] |
透明すぎたよな青春の
砂時計
の
砂
何処まで
落とそうか
繰り返さぬよう
硝子割り
風まかせ
海に 砂 凪がそうか
また
クスクスと
泣いてるのか
笑ってるのか
手さえ痛まない
砂時計
割れても
無感なまま
時計の中の 砂
何処までも
落とし凪がして
繰り返しを
消して行け
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僕は もしかして
海亀を眺めてる
帰還し損なった
兵隊さんのよに
泳ぐ海亀 眺めてる
背の向こう
あたたかな食卓
急須に季節の茶
皿と茶碗とお箸
湯気の薫り
賑やかな
ささなかな雰囲気
あなたの小さな文明に
不思議な夜の
とばり
夜は起きていて
僕たちを
起こしたり
眠らせたり
そこで夢を見る
時に人間である事さえ
忘れて
風そよいで
赤毛のアンのよな
旅トランクには
少なき夢の荷を
そこから
遠く離れたエリアで
海亀 眺めている
帰還し損なった
兵隊さん
空は同じ雲
月
星を
海亀を追いかけたら
戻れそうで
戻れない
爆撃みたいな時の音
スタンリー キューブリックの映画みたいな
そんな時間
短に廻り続けて
足で蹴り壊した 時の扉には
また扉 また扉と
社会は扉を 扉で誤魔化し
非常口は
いつもの入り口
帰還兵のよな君を
僕を迎えに行く物語
新たな文明のよな
ユーミン流れて めを覚ます
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祈ることもなく
キャトルフィーユ
クローバー畑で
泳ぐイルカのよに
どうしてここで泳いでいると
海中には ウサギ
場所違い
酸素 酸素
そこで祈るよに
祈ることもなく
願う
六法全書
詩のように
パンクロックみたく文字流し
そこに救い求めた返事は
法は 聖書ではねぇんだぜ
知らない聖書も
仏典も
最近 聞いたカントの哲学しか
イルカよ
キャトルフィーユ
クローバー畑を泳ぐ
イルカよ
海の中 泳ぐウサギ
なぜ場所違い
お月様 教えて下さい
金子みすゞ の詩はなぜ あんなに純粋なのか
海の蒼さ
闇の暗さ
重さなと かさなった
六法全書はかなり旧くて
在と適応していない
ウサギ 身体 あたためていた
クローバー畑に還りたいと
イルカ 意識失い 動かない
被害者の会の扉は
月までの距離
僕は 何を愛しくて
あの人を あんな姿に変えてしまったの
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ハチミツ
吸いあつめましょ
空 オレンジ映える季節
君 遠くて近い空の下
僕は 小瓶に 詩を詰めた
ハチミツみたく
凍りついたよに固まって
そしてオレンジ色の空
闇のなか
浮かんだ お月様
オレンジのよう
ライムのよう
レモンのよう
かたまったハチミツに
落として 溶かした
甘さと 酸っぱさ
ハチミツの小瓶の
ラベルは
ハチミツの詩
オレンジ入り
ライム入り
レモン入り
何 起きてるの
月に尋ねたけど
わからない
わからないけど
表れた
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花は 愛されなければ 意味がないのか?
それしか 存在意義が 無いのか
そもそも 愛し方を知っているのか
ゆりかごから先
愛し方を知っている者に育てられなければ
根から枯れてしまうことも在る
水を与えぬ者は 花を摘んでも
買ってもならない
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正体不明にピリオドを打つ
作業に取り掛かろうと想う
僕は ある人にとって
正体不明でいたくなくなった
それが 理想とは かけ離れていても
何かのソムリエになる
その人は そんな人
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Aさんに出した便り
Bさんに辿り着く
宇宙にはこのような出来事から
地球では
姿 隠す傘の向こう
もう 虹 架かり
今 近くで流れてるけど
いつ何処で
出逢って
逢いたい
逢いたいと
点滴終わった あの部屋から
解放
開放されたよに
そして僕は アイデンティティ狂わせたまま
原爆
原発の事実に 牙向いて
なぜ そこに君は居たんだい
いつから
いつから
見られたくなかったんだ
青い血が 僕に通い
君まで居たら 青い血だらけ
この手を染めた
僕みたいに
狂わせないアイデンティティを
まだ若い人たちにと
若気スタイルで
傘さして呼びかけた
そうさ
雨なんか降ってなかった
傘の向こう空には
虹 架かって
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大きな翼で飛んでいたから
だから話せなかった
孤独感にも気付いて
でも大きな翼で飛んでいたから
見上げるしか
そのうち気付いた
大きな鳥の孤独
あの頃 みな魚として
小さなイルカみたいに泳いで
月を 幾度も見ては
いつのまにか
何羽か 空飛んでいて
見上げていた
孤独の詩 聴こえた