詩人:ℒisa | [投票][編集] |
何もかも
手に入れる前から
失ってしまっている
手に入らないものだと
諦めた方が
手に入れたものを失うより
ずっと良い
それなのにこんな風に
悲しくなるのはどうしてだろう
欲しいなんて思っちゃダメだ
悲しいなんて寂しいなんて
思っちゃダメだ
きっと失う怖さに耐えられないから
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キスをして
体を舐めて
抱き締め合って
体が体の中に入って来て
気持ち良くなって
またキスをして
優しく撫でても
情熱も精子と一緒にゴミ箱に捨てちゃうの
だから追わなくて良い
どうせまた溜まるものだもの
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厳重な病室で
体中にいろんな管が通されてた
頭にも鼻にも手足や股にも
もちろんそれは心臓にも通されてて
私がベットの傍まで行くと
弟は目を開けて
管がいっぱい通ってる手を
少しだけやっと持ち上げたから
私はその手を握った
まだ赤ちゃんの頃
私が手を触ると握り返してきたそれよりも
もっと弱弱しかったけど
「ありがとう」って小さい声で
また目を閉じた
私は自分の手首の傷が許せなかった
この子がずっと
追いかけてきた夢を諦めてまで
選んだ「命」ってものを
私は身勝手に何度も捨てようとしてた
痛み止めが切れて
意識がはっきりし出すと
心臓に手を当てて
「もう嫌だ」って弟は初めて泣いた
それでも次の日には
退院した後の夢を楽しそうに
ずっと語ってた
ある日突然「芸人になったんだ」なんて言うから
笑っちゃったよ
でも初めてのライブ
まぁなかなか面白かったよ
良い先輩がいる事
演技が難しいけど練習は楽しいって事
次のライブも決まった事
「じゃあ今まで弟は力士なんだよって紹介してたけどこれからは弟は芸人なんだよって紹介出来るね」
って言ったら
「いや、まだまだだよ」
て笑った
お金持ちだとか貧乏だとか
健康だとか不健康だとか
夢が叶うとか叶わないとか
きっとそんな事で人生って
輝くか輝かないか
楽しいか楽しくないか
幸せか不幸せか
決まっちゃうものじゃない
「やりたい事をすれば楽しいよ」
そうだね
死にたいなんて思って生きていたら
本当は楽しい事も
楽しくなる訳がないもの
やりたくないなんて
思いながらやってても
いくら頑張ったって
幸せになれるわけないもの
もう負けないよ私
この人生も輝かせてみる
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日替りディナーをお楽しみの
トノサマガエルへ
貴方と話した事など忘れた
トノサマガエルの皮を被った
憎たらしいオタマジャクシよ
泳がせた魚の餌となれば良い
井の中の蛙
きっと私の事なんだろうな
大河を知る
憎たらしいオタマジャクシの
トノサマガエルに
井の中の蛙は何も出来ず
自分の泳がせた魚に喰われてしまうでしょう
それでも良いんです
夢でも大河を泳ぎたかっただけだから
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折れてしまいそう
思った時には
もう
折れてんだ
心
負けてたまるか
人なんかに
自分なんかに
人間なんかに
立ち向かうべき壁さえも
解らないまま
戦う困難に
立ち向かうんだよ
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裏切り者には
復讐しなければならない
生きているうちに
怨み晴らさなければならない
神様がそうしない理由
私は知らない
ずっと見てきた
神様は何もしない
私がしなければならない
私が泣かない為に
私が泣かない様に
私と同じ様に泣かない様に
その意味を知って欲しい
この痛みを見て欲しい
後悔しても許されない地獄を
あなたにも感じて欲しい
後悔しても逃げられない恐怖を
あなたにも与えてあげたい
寄生した現実からは
目を背けても
無駄なんだよ
目を閉じても
死ぬまで消えない悪夢に
同じ様に窒息して欲しい
そして後悔して欲しい
いっそ
生まれなければ良かったと
泣き喚いて
それでも現実は消え失せないと
自覚すれば良い
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電話が無いとか
メールが無いとか
そんな事どうでもいい
信頼が有るか無いかの
違いだもの
メールしたいとか
電話したいとか
そんな感情にまで
義務を付けたら
恋なんて楽しくない
あなたの4倍稼いでる人は
少なくともあなたの倍は
忙しく働いてる
収入の差は価値観の差
小さな事で泣くのは
小さな心
私は泣かない
一人でも殺せたものちゃんと
一人でも流せたものちゃんと
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独りが不安だから
一人だけじゃ不安だから
あちこち心に逃げ道作る
誰にも知られなくたっていい
あなたにも気付かれなくても
例えなにも実らなくても
何を失っても
みんなが「輝いてる」と
言ってくれたらいい
自分が幸せだと思うなら
誰に何て言われてもいいんだ
なんて 嘘
自分が不幸だと感じていても
みんなが羨めば満足
幸せなんだ
認められない努力なんて
何もしてないのと同じ
意味も理由もいらないんだ
他人の目に見える結果と成果
それがあれば充実感なんていらない
本当に大切だから失わない様に守っているのか
失う事で不幸者だと後ろ指さされるのが嫌で守っているのか
分からないんだ
大切じゃないものを
守ってる気がして
ならないんだ
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上手だなってあの人が
褒めてくれた
頑張ってるなってあの人も
褒めてくれた
みんなが私を褒めてくれれば
褒めてくれるほど
あなたは私を認めない
私の何も認めようとは
してくれない
私が自分の足で立つと
足元をすくって
転がった私に手を差し伸べる
そして自分をこう呼ぶ
命の恩人
ヒーロー
理解者
だと