雨の臭いが夜明けの切なさに拍車をかける生易しい初夏の温かさが哀しみに酔う事も 許しはしなかったそんな日は贅沢に夜が更けるまで繰り返し何度も同じ曲を流し繰り返し何度も 同じ痛みに耐えたポケットに財布を放り込んで汚れたサンダル足に引っ掛けて外に出ると紫陽花の香がした ランドセル背負ったまま蝸牛見つけて遊んだそんな下らない記憶が横切ってまた鍵を閉めた
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