詩人:ℒisa | [投票][得票][編集] |
あなたのいない世界は
まるで廃墟のようにガランとしていて
冷たくおとなしく存在していた
あなたを思う心はまるで
深い海か果てしない空のように
どんよりと広がり
それでもあなたの一語一句に晴れ晴れとし
小鳥の囀りさえ聞こえてくるような日もあった
恋とも愛とも呼べない不思議な感情で
あなたを見つめていた
あなたを恐れるふりをして
あなたを尊敬するふりをして
あなたは私の手の届かない存在なのだと
あなたに教えた
近付き過ぎて
あなたを壊してしまうのは
きっと私の方だと知っていたから
大切に遠ざけて守りたかった
檻に閉じ込めた心を
あなたは取り出そうとしたようだったけれど
あいにくあなたの手は小さすぎた
あなたを想う事で
私はすでにあなたよりずっと強かった