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ℒisaの部屋


[859] あの音色と変わらない夏
詩人:ℒisa [投票][得票][編集]

夕暮れの放送が
街に流れ

赤とんぼ1匹
ビルの狭間で見つけた

今でも何処か遠く
幻の様に聞こえる
蜩の鳴き声

別れを惜しんで
遊ぶ子供達
『また、あした』の声も変わらない
あの頃と同じ夕暮れ

変わってしまった大人達が
『この街もすっかり
変わってしまったね』なんて言うけれど


あの家の庭に
毎年咲く向日葵も

川を照らす
打ち上げ花火も変わらない
あの頃と同じ

毎年同じ朝
あの公園で流れる
ラジオ体操

毎年同じ静かな夜
風鈴の音だけ
チリンと聴こえた

2006/08/02 (Wed)

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