詩人:蜜柑缶 | [投票][編集] |
午前0時。
雨が降る
遠くの海の
冷たさを
温かさを
伝えるため
雨を防げない
僕らの傘
必要なのは
心を潤す雨水か
涙を乾かす太陽か
願うべきは・・・
真夜中のトンネル
どれだけ走っても真っ暗で
蝋燭ももうなくなってしまった
頼りになるのは
雨音だけ
誰かの悲しみ
誰かの優しさ
決して一人ではわからないもの
頼るものは
ただそれだけ
今日の雨は
ひどく生ぬるかった
僕は複雑という言葉の意味を知った
詩人:蜜柑缶 | [投票][編集] |
誰かにもらった
ピカピカの羅針盤
針、指す 東西南北
それなりに消化しながら
定まらない目線気にせず
進んでいた
いつからか
背中にのし掛かる
夢が肥大して
ひどく重いんだ
ためらいの上り坂
途中で転げ落ち
爽やかな風の中
笑い転げた
いつだって
脱線可能だ
そんな針大して大事じゃないよ
暗闇手探りで
ふんばれるだけの
地面捜し当て
次の一歩はきっと
太陽にも届く
詩人:蜜柑缶 | [投票][編集] |
白い息の先
雪が舞い始め
風の冷たさに
月もぼやけた
きらきら星の
青さを隠し
人工照明は
明日を照らす
流れ星さえ
見つけられない僕らは
願いさえ
くすぶるしかない
彷徨えるだけ
彷徨って
流れ着いた先
吹き荒れる未来
先駆者は僕だけ
拓いた明日は
曇ってても笑って
雨乞いできる
そんな強さ
いらないわけはないよ