詩人:美虎 | [投票][編集] |
貴方にとって僕らはどういう存在だったのだろう
楽しい時は「楽しい」って素直なくせに
苦しい時は「苦しい」なんて弱音を一言も言わなかった
一人ですべてを抱え込み
いつも笑顔でいた
それが貴方の「優しさ」だったのかもしれないね
でも僕らには少し寂しかったよ
悔やんでも悔やみきれない
ごめんね
何もしてやれなかった
傍にいてあげられなかった
苦しんでいる貴方に気づいてあげられなかった
ごめんね
貴方が帰ってくるまでに
僕らは
元気になってるから
笑ってるから
またみんなで話そう
出逢った頃のように
でも今度は貴方が話す番だよ
楽しい事も苦しい事も全部話してね
全部聞くから
ずっと待ってるからね
だから安心して
早く帰っておいで
また楽しく話そう
出逢った頃のように‥
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僕はうつむきながら
宛もなくさまよっていた
独りで違う世界へと
旅立ちたかった
そんな僕を引き留めるかのように
必死で泣き続ける君
雨音に消されそうになりながらも
声を押し殺して
君は泣き続けた
僕に救いを求めていた
まるで今の自分を見ているかのようで
涙があふれた
君を抱き
「大丈夫だよ」と
慰める
君は感謝の気持ちを込めて
僕の涙を拭う
独りなんかじゃないよ
そう言っているかのように
救われたのは僕の方だよ
家へ帰ろう
僕らはもう独りじゃないんだ
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あの日
あの時
あの場所
私と貴方がそこにいなければ
出逢うことはなかった
このでっかい世界の中で
ちっぽけな私たちは出逢った
私はそれを「運命」と言った
貴方にはたくさんの事を教えてもらったよ
でも出逢わない方が
お互い幸せになれたのかもしれないね
逃げ道をつくってしまった貴方は私に溺れ
そんな貴方に私は溺れた
でも後悔はしてないわ
一瞬でも幸せを感じられたから
ゼロじゃないから
貴方と出逢ったことを
きちんと胸に閉まっておくよ
だから貴方も私と出逢ったことを
後悔しないでね
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急に目が覚めた
君の声が聞こえたから
「助けて‥」
僕が君のところへ駆けつけた時には
もう自分を見失っていた
泣きじゃくっている君に
かけてやる言葉はいっぱいある
でもこの手で包み込むことができない
幸せにはできないから
もし君に手を差し伸べてしまうと
後戻りできなくなる
僕にはそれが怖かったんだ
自分に腹がたつ
君を幸せにしたいのに
神はそれを許さない
いくらでも傍にいてあげるよ
気がすむまで泣けばいい
愚痴を言えばいい
傍にいるから
でも僕は君を幸せにはできない
こんな無力な僕だけど
少しでいいから傍にいさせてください
それが君のためになるのなら‥
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覚えてる?
僕にしたことを
君にとっては過去のことかもしれないけど
僕にとっては昨日のことのように
はっきり覚えてる
ズタズタに切り裂かれた僕の心
君のナイフは
思った以上に深くて
今でも治ってないことを
君は知らない
君はわかってない
僕にしたことが
どれだけ大きなことか
僕はこのことを一生背負って
生きていくのだ
君は僕の人生を狂わした
張本人です
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純粋だった私
貴方と出逢って
すべてが崩れた
寂しくて寂しくてたまらない毎日
そんな時
私を優しく包み込んでくれた貴方
嬉しかったよ
本当に嬉しかった
でもそれは本当の貴方ではなく
現実はあまりにも
残酷なものだった
今思えば
貴方を信じた私が馬鹿だったわ──…と
少しだけ後悔
いい経験になったよって
礼が言えるほど
私は大人じゃない
貴方とのことを
一生忘れない
でも貴方はきっと私のことなんて
すぐに忘れ去ってしまうだろう
貴方にとって私という存在は
息抜きの場でしかなかったのだから
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「好きだよ」
貴方の言葉
単なる暗示
感情なんてなかった
悪魔の囁きにすぎなかった
けれど
いつしか私の心は貴方の「モノ」
負けず嫌いな私が初めて
1番になれなくてもいいと思った
貴方の近くにいられるなら
今のままでもいいと思った
幸せになれないとわかっていながら
たくさんのことを我慢して
それでも傍にいたいと思っていた
貴方の暗示
有効期限は
1年1ヵ月
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人は生きる
そして必ず
死を迎える
その時がいつかなんて
誰にもわかりっこない
君は十数年で
星になった
一度も逢えないまま
未来に希望を持って出ていった君に
明日はなかった
僕もいつかは
君の元へ行くよ
だからそれまで
大きく輝き続けていてね
僕にわかるように
君に逢える時を楽しみにしているよ
初めて逢える日が
僕が星になる日
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ドラマのように
君の身に何かあったら
胸騒ぎでもして
知ることができたらよかったのに
花瓶の一つや二つくらい割れて
教えてほしかったのに
そしたらすぐに
君の所へ駆けつけたのに
実際はそんなにうまくいかなくて
君が崖っぷちに立っている時
何も知らない僕は
いつも通り笑っていた
絶対に戻ってくると
信じていたから
いなくなるなんて
誰も思ってなかったから
悲しみは今も
消えないまま‥