ジリジリと焼付き陽炎が立つ天も地も熱い一瞬の陰りとともにボタボタと雨粒が染み始める情熱と冷静が如く熱と水とが交差し土ぼこりの匂いを纏いながら染めては渇き渇いては また染めてゆくやがて一面のグレーと染め抜いて夏の雨の匂いは消ゆ夏の匂い
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