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山崎 登重雄 の部屋


[114] 蝉の声 @葛藤K
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


セミが鳴く

早くあなたに会いたいと
全身を震わせて

セミが泣く

何故 あなたは約束を破ったのかと
命のすべてを投げ出して

あの夏の日の約束は
生まれ変わっても巡り逢う約束は
叶ったのか 果されたのか

猛り鳴くセミの声は
どうしても悲恋の叙情詩に聞こえて

やがては鳥に食まれ
やがては力尽きてポトリと落ち
やがては虫に食まれ そして消ゆ

口々に 愛しき者の 名を呼びて 夏・巡恋歌 セミの声消ゆ

2009/11/10 (Tue)

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