詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
この世の果て
扉からこぼれる詩人の光と陰
伝承の鍵を持たない僕は
隙間からこぼれる詩人の咆哮に魂を奪われた
詩いたい! 叫びたい!
赦されずとも末裔の誇りを胸に
紡ぐのだ! 綴るのだ!
詠唱をくりかえし 新しい魂を報芽させ
扉に触れたのに 今開け放ったのに
ここはどこだ
なにもない
あの光と陰は
あの感嘆と賞賛のスコールは
あの艶やかな咆哮は
なにひとつない
この扉を境に何が変わるだろう
天地か死地か
いや 歩もう このままに
詠唱をくりかえし また歩もう
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