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万遊花の部屋


[3] 街角
詩人:万遊花 [投票][編集]

仕事ヘ向かう車から

煙草を吸いながら
細めた瞳を現場へ向けて歩く
男の姿を

目で追った

当たり前の毎日の中の
何気無い光景を
何気無くやり過ごした

もしもこの体が
その姿に戻ったら
大声で名前を叫んで
駆けよっていたかも知れない


私はスーツの襟を撫でて
アクセルを踏み直して
過ぎた時間のことを
ぼんやり思った

2004/10/19 (Tue)

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