詩人:善田 真琴 | [投票][編集] |
指先が火照って
眠れないのは
ギターを
弾き過ぎたせい
心が焦がれて
落ち着かないのは
あなたを
好き過ぎるから
素直に奏でたら
あの星に
届くだろうか
この拙いメロディ
見上げれば同じ
でも遠い空の下
言葉が不器用に
俯いてしまうんだ
宇宙が
あまりに広すぎて
逢いたい...が
我が儘に駄々捏ねる
今なら
正直に言えるのに
素直に奏でたら
あの星に
届くだろうか
この拙いメロディ
見上げれば同じ
でも遠い空の下
されど遠い空の果て
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オマエの
一挙手一投足が
手に取るように見えて
逆にイラつく
なのにオマエときたら
オレのことが
まるで判ってない
タイミングが微妙に
ズレるのは
オマエがオレのこと
ちゃんと見てねぇからだ
そこ笑うトコか?
薄ら笑いで誤魔化すなよ
そうやって
火に油注ぐよな?
相方に説教されて
気不味いか?
なら、ちゃんとやれや!
アホ!ボケ!カス!
…そだな
お前の言う通りだ
お前の隣に
いるべき人間は
俺じゃないのかもな
俺…やっぱ降りるわ
はぁ?
オマエ
オレから逃げるのか?
今までオレたち
何年一緒にやってきたと
思ってるんだ?
それを全部
無駄にするつもりか?
オマエ
誰のお陰で
ここまで来れたと
思ってるんだ?
何の才能も取り柄もない
オマエみたいな奴を
見放さずに
傍に置いてやったんやぞ
判っとんのか!
…そだね
俺みたいなもんが
相方でなければ
お前はもっと
上の方にいていい人間だ
ごめんな
オマエはアホか!
なんで反論しない?
なんで怒らない?
どうして
オレの言う事なんかを
真に受ける?
オレは我が儘に
好き勝手やってる
オマエはいつも
我慢ばっかして
自分を抑えてる
オマエ一人が
いつも損してる
オマエは自分のこと
なんも判ってない
判ってるよ
俺には才能がない
お前の足を
引っ張るだけだった
もういいよ
判ったんだ
判ってねぇーよ!
まるで判ってねぇ!
オマエは器用だから
誰が相手でも
上手くやってける
だけど
オレが安心して
好き勝手言ってられるのは
オマエが傍にいるからだ
オレは人見知りで
内弁慶だ
高2の修学旅行の
グループ分けで
1人あぶれてたオレを
仲間に入れてくれたのは
オマエぢゃないか
学校が楽しいって思えたの
あれが初めてだった
オマエはオレが
持ってるモノ以上の物を
引き出してくれる
それが才能でなかったら
何て呼べばいいんだ
オレはオマエによって
泳がされ
活かされているんだ
オイ
もういいよ
聞いてて
こっちが恥ずかしくなる
さ、ケイコしよ?
やらし
ケイコと何すんの?
ベタすぎてオモんない
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手に触れているものは
現在はしていても
本物か否か確証がない。
蜜柑を渡され
それは林檎という名称だと
教えられた者が
最期までその誤りに
気付かなければ
それで何の支障もない。
仏教やキリスト教
イスラム教やヒンズー教等
すべての宗教は
群盲象を撫でるの類で、
一つのものを
違う角度から
見ているだけだから、
人種は違っても
人間である事には
変わりがないのと同じ。
どんなに彩り好く
栄養価のある弁当でも
自ら収まった
弁当箱という容器を
越える事は出来ない。
眼で見たから
確実ではなく、
心で感じたから
完璧でもない。
ぼくに触れても
構わないけど、
きみが触れたものは
ぼくではなくきみだった。
間違い、
場違い、
勘違い、
思い違い、
擦れ違いとか
誤解建てのビルに
ぼくらは住んでいる、
澄んでませんけど。
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きみは右脳で編み上げて
ぼくは左脳で捏ねて造る
ふたつずつある目と脳は
交差・交錯するのが建前
隻眼の瞳に捉えた風景は
左脳の理知が解析した後
抽き出しに折り畳まれる
情緒が君臨する人間社会
合理も論理も
不完全性の定理の前で
どんな正しさにも
割り切れない疾しさが残る
多数決支配の民主的社会
死者誤入の果て
数の論理が否応なしに
少数点以下を切り捨てる