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すぐそばの悩みに
うろたえて
君と離れることばかり
悩んでしまうね
君といない時間は
全てがそろう
場所にいても
何もないと
感じてしまう
人影の無い想い出を
君が満たしたけど
眠りについた
君の隣りで迷い続ける
うるさい虫さ
距離がなくなれば
離れることはない
君の全てを理解して
一心同体ならば
静かに眠るよ
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階段の手すりが冷たいと
僕に寄り添った
今はもう 喋りかける
言葉もいらない
かすれた咳で
ほこりを飛ばした
今はもう 写真の僕が
笑って見えるよ
出逢った頃は火照った顔で
目を合わせて話せなかった
あの時 君が探した
写真は捨てたふりをして
隠していた
片隅に残した写真
本の下に埋まっていて
隠していた涙は
心に溜まっていて
君のいなくなった次の日
蝶々に見つかった
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言葉を選んだ
計算高い男が
彼女に言った
褒め言葉
素直に喜ぶ顔を見て
彼はほころんだ
空から見れば
たわいもないこと
言葉の奥を探すくらいなら
笑っていたい
言葉を選んだ
優しすぎる男が
彼女に言った
慰め言葉
素直に泣いてる顔を見て
彼も泣いていた
空から見れば
たわいもないこと
言葉の奥を探すくらいなら
泣いていたい
言葉を選んだ
気遣い屋の男が
彼女に言った
励ましの言葉
素直に頑張る姿を見て
隣りを走っていた
空から見れば
たわいもないこと
言葉の奥を探すくらいなら
素直に 生きていたい
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久しぶりの雪は
冷たくて
機嫌の悪い僕は
喜ばない
八つ当たりに
壁に雪を投げつけ
その拍子に落ちた
雪に埋もれた
買ったばかりのリンゴ
素直になろうと
考えるほど
素直じゃないね
夕焼けがまじる 紫の空
運命の人は
君だったのか
カラスは笑っていて
雪は冷たい
素直になろうと
考えるほど
素直じゃないね
夕焼けがまじる 紫の空
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昨日 降った雪が
陽に溶かされて
近所のピアノの音で
芽が出た
僕の歌い声が
少しうるさくて
君は遠くに行った
すぐに見つかるよと
歌いながら探した
柱のすみに
君は隠れていたね
*
ピアノの音に合わせて
踊る冬景色
歌のない場所に
君はいないだろう
let's go in search of a happy place
*
一昨日 降った雪が
陽に溶かされて
君の笑い声で
芽が出た
君の歌う声が
少しうるさくて
僕は遠くに行った
少しおどかそうと
こっそり隠れても
すぐ見つかって
顔を膨らましたね
*
黄色い笑い声に合わせて
踊る冬景色
笑顔のない場所に
君はいないだろう
let's go in search of a happy place
*
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喧嘩別れで
もう会えないけど
遊びたいよ
もう一度
意地はって
許さないって
あれは冗談さ
そんなの知ってるよと
笑っていたんだろ
どちらであっても
会えないなら
勝手に仲直り
さよなら
さよなら
温もりは空
笑顔残して
空へ旅立つ
親友よ
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雲が夕日を象り
緩い風は溜め息を
連れていった
答えがでない
落書きだけが残って
メッセージは伝わらず
時間は過ぎ行く
君が答えの先に
いるのか
石垣の端に
増える落書き
夕日が山を象り
刺す風は涙を
吹き飛ばした
自分をかばった
答えばかりが見えて
冷めた空気撒き散らした
君を浮かべて
痛いほどに笑えれば
言えるのか
石垣の端に
寝そべる影
石垣に交じる夕日
寂しくも暖かく
懐かしさを
待ち侘びている
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電車に揺られて
寄り掛かる場所は
堅い手摺りか
君の背中
迷わず手摺りに
寄り掛かるけど
君は気付いてた
昼間の人込みは
少なくなって
君との距離が
鮮明になって
余計に遠く感じた
静かに
揺れる 揺れる
あの人はどこへ
あの人はどこから
君に思うのは
ただ
近づきたい
寄り掛かったら
どこかへ行くやも
目線が合ったら
どこかへ行くやも
君を追う視線が
恥ずかしくて
堅い手摺りを
眺め続けた
君の横顔に
流し見る僕の視線は
新宿への波に
溶け込んだ
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金魚が逃げた
花火の中
蜃気楼は
すぐそばまで
幻を目指す旅のよう
置いていった
金魚鉢
見返りに
いなくなるよ
幻を目指す旅のよう
月の満ち欠け
浮き沈み
ぶら下がり
見渡して
フタのありかを
見つけよう
夜空に残る
月を横目に
金魚は悠然と
泳いでいる
僕の夜空を
泳いでいる
僕の夜空を
泳いでいる…