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MAREの部屋


[60] 大衆の一粒
詩人:MARE [投票][編集]

蠢く大衆の一粒

君の頭を見つけた

左右に振られる髪の先

香りを漂わせる


いつまでも犬に噛み付かれ

君を追い掛けることはない

雨が一粒ずつ

大衆に降り注ぐ

掻き分けて追えるほど

この大衆に摩擦はない


声のかけ方に悩みながら

追えない自分を悔やんでいた

雨の落ちる音

足音で聞けない

大衆の熱が声に変わる

雨のなか一人耳をふさぐ


君の傘を見つけた

傘の色が一緒で良かった

2005/10/19 (Wed)

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