詩人:雨音ポツポツ | [投票][得票][編集] |
絶望と言う名の海があります
その海の底は 光や音など届かず 遥か彼方の海面で囀る鳥の鳴き声も、昇り沈む太陽も月も届かない
ひどく静かで ひどく穏やか
ひどく安らかで ひどく孤独
水圧に耐えるために鱗はギチギチに堅くなり 光を見るための目も退化してしまった
あたしに光は毒だ
そうして水圧に耐えるために生きているような状態が長く長く続きました
つかれました
生きてるのも死んでるのも変わりません
あるとき 水圧が下がりました
あたしに残ったものは、身動きも取れないほど堅く自らを締め上げる鱗と 光も見えない目
よくなるまで2年かかりました
今はその鱗をはがしてくれる人が現れました
その人のお陰で目も見えるようになりました
鱗はまだまだ沢山残っています
はがすと肉が取れるのですごく痛いです
でも全部とれる日が来るのを望みます
世界が美しくみえるよ