詩人:ふわり | [投票][編集] |
クシュン
クシュンと鼻を震わせ
真ん中から下
日に焼けた腕には
ちいさな芽をいくつも育てた
そのうちいつも熱にうなされるの
いくらメアリが口を尖らせても
いくら頬を膨らませても
うなづきながら
また服を脱いだ
いつも好きなように生きて
きっとさいごの日も
変わらず
楽しそうにしていることでしょう
そしてメアリは
そんな彼を
愛しそうに見つめる
いつだってそう
―毎日が冒険
宝探し―
にっこり笑って
ぴょんぴょん着いて行く
きっとさいごの日も
きっとそう
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戸をあけた音で起きたみたい
ねぼけた目がたまらない
私の顔を見てほほえんだ
たまらない
君はうまく話せないから
君はうまく動けないから
ぷっくりほっぺの君
こんなに小さいのに
ただただママ目指し
手足動かすのね
こんな幸せ初めてよ
泣き声だって大好きなんだから
ねぇおかあさん
おかあさんも、こんな気持ちで私を見ていてくれてたのね
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よく晴れた日
だれかは水遊び
だれかは洗濯
だれかは歩く
手をつないで歩く
だれかは徹夜明け
それはあたし
よく晴れた空
よく晴れた空
悪いことも汚いこともなんにも知らない顔して
涙も出なくて
きれいな風がふいて
ひとりになったこと
なんとなくわかったの
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オレンジ色のちいさなあたたかさ
真っ暗なのは苦手なの
あなたは全部消してと言うけれど
余計に心が目覚めちゃう
オレンジ色に照らされて
ほほを染めて眠ってる
この瞬間はわたしだけ
このぬくもりはわたしだけ
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深夜0時
こんなに暗いのに『午前』なの?
かえって来るはずのない問い掛けをするのがとくい
いつも夜は静けさと少しの『さみしい』
もっとうまく心を操れたらいいのに
不器用と空回り
それでもそばにいてくれる?
この笑顔も声もあたたかい
手をのばすといつだって、しょうがないなって
そんなときの目が優しくてキュンとする
過去のあなたを知らないこと
かなしく感じてた
『自然なことだよ』
言葉にしても心では
ほんとうは分からない
あたしの昔の記憶
いないはずのあなたが見える気がするの