詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
椅子の上に立たないでね
椅子の上で決めポーズとらないでね
椅子の上を我が物顔で闊歩しないでね
椅子の上で着替えないでね
椅子の上で部活しないでね
椅子の上でシャワーしないでね
椅子の上で立ち食いしないでね
せめて座って食べてね
椅子から降りてね
椅子から降りてね
約束したよね
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
そっけないきみが好き
髪伸びてるきみが好き
毎日眠そなきみが好き
仕事帰りのきみが好き
全然話をしてはくれないし
全然話も聞いてくれない
家事は下手だし
煙草ふかして不健康だし
でもねえ そんなきみが好き
だからこそ好き
なんか睨んでるきみが好き
どうも笑わないきみが好き
ぼくを無視するきみが好き
泣いてるきみだけは好きになれなんだ
そばにいるのにどっか遠くて
遠くにいるのにどっかあったかくて
世知辛いけれど無二のオアシス
ううん、まだ視線合わせてくれなんだ
だがよい そんなきみが好き
然るべく好き
きみがいまなにを考えてんだか
きみがどう思ってるだかとか
そんなことどうにもわからなんだなあ
って言って触診したらば
きみの白い手がぼくにビンタだ
きみの長い足がぼくにハイキックだ
きみの運動神経の良さがわかった
怪我の功名なのかなあ
とりあえずひとまず
当たらずも遠からず
伝わらなくても構わない
きみが好き
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
急だけど頭がいたいな
すべからく頭がいたいな
割れそうだ 壊れそうだ
なあ 心配してはくれまいか
電柱に頭打ちつけたような
どうにも激痛 みけんにしわ寄る
ブログ内容浮かびやしないや
というかパソコンチカチカ明るいといたむし
すべてがS(ストレス)になるってもんだ
だからって上司に頭も上がりゃしないよなあ
バファリンあるのか ないない
氷枕ですら ないない
今の時間じゃ薬局も閉まるし
田舎だしコンビニまで遠いし
うーん
唸り声
ぐぬううう
たまに断末魔
どうしようもない 青年
仕送りの残り 千円
今の時間じゃ寝るに寝れないし
もうそろそろ朝も近いし
急だけど頭がいたいな
すべからく頭がいたいな
割れそうだ 壊れそうだ
なあ シフト代わっちゃくれまいか
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
何か違うぞ
何が違うの
理解出来ない だけど何か違う
ここがそうじゃない?
これがこうじゃない?
どいつも調和が取れてない
数も違うし
色も違うね
名前だけ同じで 色々何か違う
騒いでたって
ググってみたって
何か変わるわけじゃないけど腑に落ちない
五臓六腑は七転八倒
はらわたにえくる 悩ましく映る
九割九分九厘の残り一厘
形も微妙に何か違う
ぼくの意見に一理あるってことだ ほら
見てみろ ほら見てみろ
ううむ 違う 違う 違う
違うよこれ
違ってる?
違うだろ
やっぱり……
なに、間違い探し?
いやまあ…
違わなくない?
違うんだって
あらほんと
違うよな
違うんだ…
そう 違うんだよ なあ…
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
おれのいぬ
かっこいいおれのいぬ
もうずっと前から
おれのいぬなんだ
懐かしいな 幼稚園のころ
河原に捨て置かれてた 汚いヤツ
今じゃすっかり白ツヤ毛並みなヤツだ
マブダチしちゃってんじゃね おれといぬ
おれのナイスボールを
余すことなく
拾っては戻るぜ ういヤツだぜ
疲れてる時は拾ってきてくれない
けどそれでもいいぜ かしこいぜ
フリスビーも 好きだろ?
おまえホネッコとか 大好きだろ?
おれはおまえより おまえが好きだぞ
だからおやじにばっか構うなよ
リードひっぱって
ひっぱられて
しっぽふったって
フラれたって
舌をたれたって
くたびれたって
そう、こいつがおれのいぬなんです
おれの自慢なんです そうなんです
そこにいぬ
どこにでもいぬ
どこかしらいぬ
振り返れば 奴が いぬ
スプートニックにゃ乗らせない
スプートニックにゃ乗らせない
スプートニックにゃ乗らせない
スプートニックにゃ乗らせない…
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
回りたいなあ
回りたくてもう
しょうがないのよ
渦々してしまって
すっかり少女は憂鬱よ
くじ引きだってね
回さなきゃね
始まんないわけだよ
わかるかね?
お金なんかさ
『天下の回り者』なんてあだ名よ
うらやましいったら
ありゃしないわね
融通きかない
センシブルにはいかない
少々アンタッチャブルな
少女の反抗期じゃない
やはり友達はいない
そこまでは手が回らない
恋人もいない
変人なジェントルすらいない
わたしの寂しくて
乾いた笑い声って
カザグルマみたいね
からり
今日も地球は回ってるよ
何が何でもただただ回ってるよ
明日も地球は回ってくよ
何事もないみたいに回ってくよ
…そんな中でわたしだけが回れないなんて
一体あなたは
だれの回し者?
今日も地球は回ってるよ
何が何でもただただ回ってるよ
明日も地球は回ってくよ
何事もないみたいに回ってくよ
そんな時にわたしが回らずに
やらいでか!
1日3時間は
回りたい
頭回ってなくとも
回りたい
ガチャガチャ当てたあと
回りたい
メリーゴーランドの上で
回りたい
チューチュートレインに合わせて
回りたい
回れ右って言われて
回りたい
回れ左でもいいから
回りたい
出来れば綺麗な床の上で
回りたい
大車輪で
回りたい
トリプルアクセルで
回りたい
猿でもいいから
回りたい
ご当地名物の食後に
回りたい
でも回覧板回すのは
めんどくさい
回ってたいなあ…
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
いきなりだが、
変なものに会いたい!
ウソなわきゃない
鑑みないような
そんなこた言わない
これでも自分、
優等生で通って
ますから
ですから、
今日は××線に乗ってって
揺れてって
それでもって
連れてって?
うーん
そこまでは
いかない。
しかし特に、
にび色の
カラス男に
会いたい!
これぞ、ラッシュ!アワーーー
おぼろげに
ライド・ザ・ライト
負けないし挫けない
アレに会いたくて仕方ないや
からっぽの胸から
ハウス・ミュージック
垂れ流しでもって
同性愛もないってこた ありゃしない
別に変なものに
『なりたい!』
ってわけじゃない
そこんとこ間違えて
ほしくないっ
意見食い違いたくないや
出くわしては、食われるのが仕事なんでねえ、
なんてね?
ああ、食い合いも嗜好だね
危ない?
そりゃもう
危ないったらない
例えば監禁
縛られるのは
趣味じゃない
からねえ、HAHAHA
あくまでも日常の
スパイスとしてだ
得られがたきは
理解のみだねえ…
これぞラッシュ!アワーーー
ひとりでに
ライド・オン・タイム
帰らないし省みない
帰り道すら見えてこないや
からっぽの胸から
ソウル・ミュージック
垂れ流しでもって
人種差別ありなんてこた ありゃしない
一応言っておきますが
これらの行為は
あくまでも自分自身の
欲求不満を解消するために
及ぶ行為であります
諸君等の欲求不満も
わかりますが
自分はそれには
大して興味は
ございません故に
自分の欲求が満ち足りた!
…その時、自分は
いとも簡単に
諸君等を棄てる事が
出来るでしょう
ここには
ただの、あくなき
人間がいると思いなさい
繰り返します
ここには
ただの、あくなき
人間がいると思いなさい
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
明るいとこだけ
通れないってルール
狭い隙間に手ぇ
突っ込んでるみたいな感覚
手はどんどん
深いとこまでいくよ
肩から先は全然
見えやしないからね
手探りまさぐり
進むしかないからね
明るいとこだけ
通れないってルール
いきなり引っ張られてみたり
いきなり刃物突きつけられたり
自分で何か引っ張ってみたり
自分で何か傷付けてみたり
そういうときのきもち
きもちいいきもちね
いたきもちいいきもちね
掴み返して ねえ
トリップしちゃいそうな
あまかったるい
硬質な鉄のにおい
それ全部
それ全部
閉じ込めたいの
焼き付けたいの
この目の、中に
この頭の、奥に
言わば人間は
鉄檻に近いようで
気だるい赤錆の香り
むせかえり踊りながら
その中に 罪を積み上げ
私は在るらしいって
そういうふうに
おしえてください
きみのたからものに
スポットライト当ててあげる
こわれなくなっちゃった
さわれなくなっちゃった
悲しいの?
悲しくないよ?
たまには鏡を見て
にっこり笑ってみせてね
明るいとこだけ
通れないってルール
最近知ったよ
偉いでしょ?
誰もそんなの
褒めてくれませんよ
誰もそんなの
知りたくありませんよ
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
物心の
ついたときからね
純心に
傷が付いちゃった
傷心が
疼いてしまうので
田心で
思いやりがある
田力な
男に頼ろうかな
変態な男はあたしを
お姫様の様に丁重に
レッドカーペットで
お迎えしたいそうよ
作りたてのシルクで
小綺麗なそれを手に
あたしの頭にかぶせる
スカーレットなスカーフ
さらさらで
きらきらで
ちいさくて
かわいいね
男はエンジン
ブルンとかけて
あたしを遠くに
連れてっちゃうかもね
男はエンジン
ブルンとかけて
あたしを遠くに
連れてっちゃうかもね
男はやっぱり
わかってないね
自慢のブロンドが
男の色に隠れてしまうわ
男はさっぱり
わかってないね
ほんとは手首に
巻いてたいのにね
男はあたしを
撫でるのが好きね
あたしの全てに
キスをするのね
男はあたしを
愛でるのが好きね
あたしは言うほど
ワレモノじゃないわ
男はオオカミ
なのかもしれないね
あたしがほっぺに
キスをしてあげる
男のほっぺに
スカーレット
男のほっぺが
スカーレット
かわいいものね
詩人:巳年生まれ | [投票][編集] |
たまに、シラスには
タコが混入している
たまに、シラスには
イカが混入している
たまに、シラスには
エビが混入している
たまに、シラスには
カニが混入している
しかしたまに、シラスには
なんだかわからない生物が混入している
もしかしたら、ウニなのかも知れない
もしかしたら、ウニではないのかも知れない
薄味だ
さっぱりわからないや
一度だけ
クリオネが混入していた
意外とグロいんだぜ
意外とグロいんだぜ
今日もそんな『たまに』が見たくて
わくわく シラスのパック開けるよ
今日は何が 出てくるんだか
恐る恐る シラスのパック開けよう
しかしたまに、シラスではない
別の稚魚が混入している
もしかしたら …いやでも…
もしかしたら …スイミー…
薄味だ
何も思い当たらないや
こうなりゃ致し方ないよね
ぜんぶ私が食べてあげるよ
ザ・供養ってかんじだよね
ぜんぶ私が食べてあげるよ
…惜しむらくは
ロマンチックな出会いには
別れがつき物だということ
でも、だから
わかった風に 逆らうように
敢えてこう言ってみる
またいつか、どこかでお会いしましょう
シラスを食べながらに そんなことを考えてみる
そういうのも 薄味ながらにロマンだ
と 私は思いますよ
私はユカリを ふりかける派
私はユカリを ふりかける派