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右色の部屋


[125] 詩のあとがき:物部(もののべ
詩人:右色 [投票][編集]

なんだい?

その不満そうな顔は。

君は小説を読んだことが無いのかい?



「君と僕とは一つだ」

そんなセリフをね、書き手が言わずにはいられないのはね。

まさしく、比喩でもなく、そうだからだよ。


延々と繰り返される。

自問自答。

それこそが小説なのだから。




絢爛豪華に彩られた舞台で。

たくさんの個性を演じる。

伝えたいのか。

理解して欲しいのか。

それとも。

知られたくないのか。

それこそ、そんな意図や意味なんかを詰め込んで、ね。


それでも、実在するのは、アメ玉一つなのさ。

だから、好き嫌い言えるし。

言うものでもある。


だから、ホントは何万という文字で無意味なんだ。

だけど、何万人という人に読んで欲しいから。

そして、何千という人に理解して欲しいから。

小説ってアメ玉はあんな形をしている。



だから、どっちが先で、どっちが優れているなんて話ではなく。

自分にとっての無意味を省いて。

多くの人間にとって無意味で理解できなくとも。

「詩」もまた、一つのアメ玉なんだ。

2009/10/17 (Sat)

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