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右色の部屋


[52] こくはく:鈴原 千歩(ちほ
詩人:右色 [投票][編集]

大切な誰かはあなたでなくても良かった

あなたはただそこに

私の隣に居たというだけで

私に何をしてくれたわけでもない

ただいつも隣にいただけ

話掛けさえしてくれなかった

ただいつも

図書館の隅に座って本を読んでいた





最初は安心だった

あなたはいつも同じ穏やかな雰囲気で読書する

あなたの代わりに観葉植物が置かれても

たぶん私は同じ目で見ていた

それくらいあなたは自然で

私にとっても自然だった




私の最大の失敗は
あなたに軽い気持ちで挨拶をしてしまったことで

あなたの最大の罪は私に挨拶を返したことだ

その瞬間

あなたは私にとって自然ではなくなり

私の大切な人となってしまった




だから

だから

わたしは―――

2008/02/14 (Thu)

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