詩人:人首 | [投票][編集] |
嗚呼。
全身が沸騰する。
熱くて狂いそうな程に。
融解する。
弾けて消える。
全部忘れて。
甘味を含んだ言葉を残して。
苦味を植え付けて消える。
君の中に。
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愛したと証明する術など知らない。
愛したと隠す術など知らない。
愛したと忘れる術など知らない。
愛され憎まれ紙一重。
勘違いの殺意芽生え。
確信の裏に潜む裏切りの。
背に突き付けられた。
ナイフの存在に気付かずに。
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重たい片足を引き摺って貴方を追う。
待って。
待って。
焦燥感の渦巻く視界が歪んで。
逃げる様に走る君の背を刺す。
刃先の温かさ。
触れて。
触れて。
冷えていく身体の愛しさ。
ああ。
手に入れたのだと。
満たされる心。
抱き締めたのは虚像。
口付けたのは偽物。
人形に愛を注ぐ愚かさにも怯えず。
反転した世界で夢見たまま。
虚に恋して朽ちる。
朽ちる。
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愛しさの周波数。
耳に届かない程のか細さで囁く。
脳の奥で、パチリと弾けた。
甘い痛みに頭を抱えて。
締め付けられる胸に唇噛んで。
嗚咽に似た、愛の言葉を。
紡ぐ。紡ぐ。