詩人:mikoto | [投票][編集] |
眠れない夜にまぎれて
少し不安になる
街のあかりが
目覚めかけてる
午前四時
ぼんやりとした
頭の中を
何かが掠めていく
繰り返す毎日に
退屈しはじめたら
好奇心がさわぎだす
ビー玉がはじけたように
澄んだ音をたてて
夢がころがれば
空回りしている勇気を
なぐさめられるのに
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ためらっていられない
傷ついてもかまわない
あなたを私のモノにして
私をあなたのモノにして
甘やかな気持のカタマリ
なんて素敵なエゴイズム
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森林伐採を憂いながら 雑誌を買う
原子力発電を否定して TVを見る
大気汚染を恐れながら ドライブする
税金問題を口にして 煙草に火をつける
熱帯夜に嘆きながら エアコンをつける
自然保護を訴えて 都市に暮らす
政治家を批判して 選挙権を棄てる
日常に疑問を持ちながら 何もしない
平和を錯覚して 毎日を過ごす
矛盾に塗れて 今を生きている
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正直でいよう
つらいときも
たのしいときも
こわいときも
きっと僕たちは
生まれてくる時も
死んでいく時も
独りぼっちだから
強くなれるんだね
まっすぐに進むのは
とても大変だけど
大丈夫だよ
信じたものに
きっと追いつけるから
正直でいよう
そうすれば
つよくなれるよ
やさしくなれるよ
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おびただしい言葉のうず
どこまでも続く、らせん階段
のぼってものぼっても
てっぺんは見えなくて
時折とまって上をみる
どこにゆくのか
わからなくなって
くたびれて座り込んだ
下をのぞきこんでも
青白くひかっているだけ
また、のろのろとのぼって
ぐるぐるとゆく
通りすぎて下を目指す人
はるかに上を急いでいる人
たくさんの人の中で
みんな一人ぼっち
見上げると真っ暗なところから
ほんのりと明かりが降ってきた
ちいさなかけらを道しるべに
まっすぐにのびた迷路をゆく
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何よりもつよいものを
誰よりも大切な人を
探し続けている
胸に降りそそぐやさしい嵐
絶えること無くきこえる音
愛という言葉の中に
集約された想いの全て
永遠など
ありえないことを
知っている瞳
探しているのは僕
見つけ出したのは君
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この尽きない恐怖感と
逃げても逃げても
つきまとう焦燥感
間違っちゃいないか?
前に進んでいるか?
高まる鼓動の波に
躰の内側から
突き破りそうな
渇き、傷み、叫び
目隠しをされたまま
手探りでいくような
不安定なバランス
迷いは断ち切れたか?
想いは真実か?
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ひとつ、ひとつ
またひとつ。
街に灯りが燈るよに
紫陽花の花が咲いていく。
雨が優しく、滑り落ち
綺麗な色に染めていく。
薄桃、紫、浅葱色
はっぱの緑も鮮やかに
風にさらさら揺らめいて。
さいた、さいた
紫陽花が。
月の雫に照らされて
淡いひかりが燈ります。