詩人:栢徠 | [投票][編集] |
雨に濡れながら帰る帰り道
無音で真っ暗な一人の部屋
君に居てほしい時、君は私の隣に居ない
一緒に居てほしいのに
君は居ないんだ
腹立たしくて、寂しくて、私は泣きたくなる
どうする事も出来ないのに
泣くことすら出来ないのに
私は泣きたくなる
お願いだから一緒に居て
私が一緒に居てほしい時に
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向けられた笑顔
消えてゆく思い出
絡ませた小指
果たせない約束
遠くで聞こえる声
消えない思い
大切な場所
壊れた気持ち
一筋の涙
止まったままの時間
青く輝く海
漂うひとつの影
温かい掌
動かない体
白い肌
赤く染まる視界
しかし、全ては忘却の彼方
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初めて彼女と遊んだ場所
今見てみると、とても寂しい所だった
初めてみんなと出会った場所
その建物はなくなって、今では誰かが描いたネバーランド
初めて友達が出来た場所
そこだけは今でも子供達の笑顔が溢れている
田舎だから何も変わらない
そう思ってた
けど、違ったんだ
田舎だからこそ、全てが変わっていく
思い出の場所
友達の家
記憶の欠片
そして、友情・・・・
変わらないでほしいものも時間は容赦なく変えて行く
だから、小さく言った
「変わらないで・・・・」
その声は誰にも届かず風と供に消えた・・・・
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君の居ない道を行く
たとえもう交わる事が無くても
たとえ他の誰とも交わる事が無くても私はこの道を進む
これは私が決めた道
一人でも良い
歩き続ける
でも、もしゴールで君と再び道が交わる事があったなら
「よくがんばったね」
と優しく抱きしめてほしい
一人の道を歩き続ける
私の小さな希望
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水の音が聞こえた
その音が小川のせせらぎだったのか
雨粒が窓を叩く音だったのか
海の波の音だったのか
その時の私にはわからなかった
風の音が聞こえた
その音が草原を吹き抜ける音だったのか
台風の様に荒々しい音だったのか
木々を優しく揺らす音だったのか
その時の私にはわからなかった
誰かの声が聞こえた
その声が私を呼ぶものだったのか誰かを怒鳴り散らすものだったのか
誰かの謝罪の声だったのか
その時の私にはわからなかった
だって、その時の私は『無』だったから
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鳥は眼下に広がる川を見下ろしながら願った
水の中を自由に泳いでみたいと
魚は頭上に広がる空を見上げながら願った
空を自由に飛んでみたいと
しかし所詮は鳥と魚
願い叶わぬまま死を迎えた
死の間際各々に願った
次に生まれる時は
魚に
鳥に
生まれたい
魚は頭上の空を見上げ、飛んでみたいと願った
鳥は眼下の川を見下ろし、泳いでみたいと願った
所詮全ては無いものねだり
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幸せになりたいの
仲間と一緒に笑って
仲間と一緒に泣いて
仲間と一緒に悩んで
仲間と一緒に喜んで
仲間と一緒に怒って
ただ、そうやって過ごしたいの
それが私の望む幸せ
それが私の小さな望み
これぐらいなら望んでも良いよね?
これ以上は何もいらない
だから、私の小さな望みを叶えてください
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はぐれそうな人混みを前にして、あなたは恥ずかしそうに手を差し出した
私が首を傾げると
小さな声で
「はぐれたらやだろ?」
と言いながら私の手を握った
私はそれが恥ずかしくて、嬉しくて
私より大きなその手の温もりに安心した
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こちらが差し出しただけじゃ届かない
君も手を伸ばしてくれなければ届かない
お願い私の手を掴んで
君が手を伸ばしてくれたら、きっと手は届く
手が届いたらきっと君を助けてあげられる
だから、手を伸ばして!!
自分一人が耐えれば、なんて考えないで!!
こんな私でも、君の手を掴むことは出来るから
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最近私は歪んでる
夢の私は殺人鬼
笑いながら刃物を振り下ろす
返り血を浴びて笑みを深める
鉄パイプを振り下ろす
骨が砕け肉の潰れる感触に狂喜する
目覚めた瞬間そんな自分に恐怖する
その夢はあまりに生々しい
血の臭いも滴る音も感触も
全くダメだったはずなのに・・・・
わからない、自分がわからない
歪んでる
いつから?どうして?
わからない、わからない、わからない
わかってる
嘘
わからない