詩人:栢徠 | [投票][編集] |
今日は君の誕生日
小さなケーキにロウソクを三本立てて
「一本が6年分だ」
と言ったら
「歳より多くなるよ!」
と君は笑いながら怒った
それは1年前の今日だった
今年は去年よりも少し大きなケーキを買って
やっぱりロウソクを三本立てて
君の帰りを待っていよう
そして言ってあげよう
産まれてきてくれてありがとう
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目の前に佇む君に向かって手を伸ばした
手が届きそうになった瞬間
何かに手を弾かれた
そこにあるのは見えない壁
私には触る事すら出来ない見えない壁
近くに居るのに触れない
それが私と君の距離
それからずっと時間が過ぎた時
その見えない壁を作っていたのが自分自身だとようやく気付いた
でも、その時にはもう全てが遅すぎた
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毎日が何事もなく
ただ時間だけがすぎてゆく
友達との会話はいつも
「何か起きないかな」
いつも眠気と空腹に
悩まされ続ける退屈な授業
右から左へ流れていく
教師の言葉
見上げた空は
腹立たしいほど澄んでいて
「何か起きれば良いのに」
その声はため息と共に空気に溶けた
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わかってた
自分が崖っぷちに立ってる事
けれど現実はもっと深刻で
正直、泣きたくなった
諦めるしか無いのだろうか?
つきつけられた現実に
ただ諦めと絶望に染まっていく
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君は今どこに居るんだろうか
この空の続く場所に居るだろうか
姿の見えない君を僕は目で追っている
見える筈は無いけれど
もしかしたら見えるかもしれないと
目の前に居る君は幻
僕の心に居る君の姿
遠く離れて初めて気付いた
こんなにも支えてくれていたと
この道を進めばまた会えるだろうか
幻ではない本当の君を見つけられるだろうか
また前の様に笑いあえるだろうか
きっと今度は・・・・
もう離れない
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六段ある雛人形を飾らなくなって何年になるだろう
うちの庭の空に鯉のぼりが泳がなくなって何年になるだろう
私達が子供と大人両方のレッテルを貼られ、自由を失なってどれだけ経つだろう
子供でもなく大人でもない私達には雛人形も鯉のぼりも与えられない
今年もただ時間が過ぎてゆくだけだった
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電車の窓から見上げた雲1つない青空
寝転んだ先に見える満面の星空
道端に咲く小さなスミレ
綺麗なものはたくさんある
そこに私が居なければ
それはもっと綺麗なものになる