ホーム > 詩人の部屋 > カナリアの部屋 > Recital

カナリアの部屋


[118] Recital
詩人:カナリア [投票][編集]

何を願うの?
何を願うの?
美しく咲いた花は何故か
悲しい歌ばかり唄っていた気付いたのは月夜の晩で
僕は君に捧げる言葉を捨てたんだ
夜が明けるまで
君の隣で踊っていてあげる赤い靴は留まる事を知らない
まるで僕は操り人形
滑稽な姿と君の掠れた歌声が月に照らされ
孤独を縁取るシュルエットは
リサイタルの観客の如く
罵声を浴びせる
それでも朝は当然にやってきて
美し過ぎた花は枯れ
赤い靴は足を食い尽くしたかのように
ただ転がっていた

月は見ていた

最後に二人が笑う姿を

月は問う
何を願うの?
何を願うの?

2006/07/11 (Tue)

前頁] [カナリアの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -