君が結婚したと聞いて
手にしたグラスが
曇りました
無理矢理飲み込んだ
アルコールと
無理矢理吐き出した
「おめでとう」の言葉が
喉の奥で交差して
咳込む私を見て
君は笑い
薬指が光る左手で
私の背中をそっと摩った
“あの頃”
何て言い方したくないけど
君がまだ野球少年だった
あの頃を思い出して
夜中抜け出して
向かった公園
繋いだ手
はにかむ横顔
大好きだった君
お父さんになるんだね
もう
お互い
制服は似合わないから
あの夏にサヨナラしよう
「おめでとう。お幸せに」
2007/09/15 (Sat)