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カナリアの部屋


[72] パルル色
詩人:カナリア [投票][編集]

蜜柑の皮を手に擦り付けた三軒隣のお婆が眠る

蒼い海はジャリジャリと
音を鳴らし

のったりとした古酒が
更に涙を誘った

少女は聞く
「あの人は何処へ行ったの?」

黒い馬は泡だらけの涎を
そっとアカバナに汲み与え
自らも個々に眠ることを
悟っていたかの様な…

飲み込めない飴玉が
喉に張り付いた

2005/11/20 (Sun)

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