ホーム > 詩人の部屋 > シアの部屋 > 同姓愛。

シアの部屋


[23] 同姓愛。
詩人:シア [投票][編集]

一人は、
この世の裏をまったく知らない、純粋な乙女を思わせる顔立ちをした少年だった。
一人は、
この世の裏をすべて知りつくした、気高く美しい、神の遣いを思わせる顔立ちをした少年だった。

二人はいつも一緒だった。

騒がしい日常からかけ離れた、
静寂で、美しい場所を舞う蝶のようだった。

私の眼に、
二人はとても眩しく写った。

ひどく白く、
清潔な印象。

そのままでいてほしかった。
二人だけの世界で。

酷く汚れたこの世界で、
二人だけが
私の眼に映る、

たった一つの

美という真実なのだから。

2005/06/17 (Fri)

前頁] [シアの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -