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シアの部屋


[93] 桃色少女
詩人:シア [投票][編集]

少女はいつも孤独だった

本当の友達など一人もいなかった


『別にいいの 上辺だけの仲で。寂しくないわ』


そんなこと思わなかった

少女はいつも悲しかった


救いを求め手を伸ばそうにも

誰に向かい手を伸ばせばいいのかがわからなかった

少女はいつまでも強くなれなかった

ひょうひょうとした外見とは裏腹に
心はいつも泣いていた

『ねぇ なんで私は生きているの?』

誰に問えばいいのだろうか


少女はとても脆かった


救いを求めた少女は

見ず知らずの男に跨がった

『メス豚』
と罵られているうちは
少しだけ満たされた気がした。


やがて少女は自分の血が汚れていることに気付いた


少女は毎晩自らの手首を切り、
汚れた血を出した

血を出したら見ず知らずの男に白い液を注いでもらった




赤白赤白
赤白赤白
赤白赤白




少女の心は桃色に染まりつつあった

心は黒く蝕まれていった



『ねぇ 私は生きているの?』





ある日少女の血が止まった。

2006/02/05 (Sun)

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